【旧枠モダン】サイドイベント開催目前!事前準備号
早いもので気が付けば七月ももう終わり、八月になろうとしています。八月になれば?そう、MF千葉が開催されますね。本戦に出場する人や、ブースを回って買い物をする人にトレードに励む人。目的はそれぞれあると思いますが、僕はやっぱりサイドイベント!今回はなんと、旧枠モダンが四回もあるんですよ四回も!四回!?何が運営にそうさせるんだ!??不気味だよ流石に!!?
せっかく大会に出るわけですから、情報は少しでも欲しいですよね?と言う訳で、今回は今の旧枠モダンのトップメタに位置するTier1のデッキを振り返りつつ、意識すべきポイントをまとめてみたいと思います。サイドのみならず、メインの方針を定めるのに役立てば何よりです。もちろん、組むデッキを決めるのにも。ただ、具体的にアーキタイプを取り上げて有利か不利かを書き出すとキリがないので今回は控えます。ご勘弁を。
目次
1.Tier1デッキ雑語り
まずは「そもそも何がTier1に位置するのか?」から始めましょう。モダンホライゾン以前であればゴブリンに青白コントロール、そしてステロイドと三つを挙げていたと思います。
しかしそれは過去のこと、今はもう令和なのです。*1モダンホライゾンと基本セット2020で41種もの追加がありました。その影響は先日の第七回GPのメタゲームに大きく現れ、ゴブリンが少ないのはプレイヤーの気質の問題としても、人気だったステロイドはまさかの消滅。その一方で《起源》をメインに据えたコントロールデッキの大躍進と言う形に。昨年九月のリーススレショの活躍を思い出しますね。
今、第七回GPを踏まえた上でTier1デッキを選ぶとすれば、以下の四つとなるでしょう。
ゴブリン
旧枠モダンにおける部族デッキの代表格。レガシークラスのカードが顔を並べる、旧枠モダンきってのアグロデッキでもあります。
起源コントロール
カウンターを擁さないコントロールは旧枠モダンでは今までは希な存在でした。しかし、《起源》を獲得した今ではTier1として環境で存在感を発揮することに。
青白コントロール
旧枠モダンにおける完成されたパーミッション。その地力は変わらずも、《起源》コントロールの出現で戦い方を考えざるを得なくなってきたようです。
青白ビートダウン
《サルタリーの僧侶》をはじめとした優秀なウィニーに加え、《金切るときの声》を得た白いビートダウン。《翻弄する魔道士》や各種カウンターが加わり、非常に対処しにくいデッキです。
今回はこれらのデッキを一つ一つ紐解いていきたいと思います。
2.ゴブリン
早速、ゴブリンから見ていきましょう!成立自体は旧枠モダン初期と古いながら、最近も多くのカードが追加されました。ドミナリアでは《ゴブリンの戦長》、モダンホライゾンで《ゴブリンの女看守》、そしてM20の《ゴブリンの首謀者》…。もしも!もしもここに《ゴブリンの従僕》と《霊気の薬瓶》が加わったらそのまんまレガシーのデッキになりそうですよね。*2
レガシークラスのカードが名を連ねる一方、もっとも警戒すべきは《ゴブリンの手投げ弾》でしょう。旧枠モダンで唐突に飛び出す5点火力は、とても無視できるものではありません。優秀な火力である《稲妻》等も当然使えますから、戦闘だけを警戒すればいいと言う訳ではないのが中々厄介なところです。
あらためて、旧枠モダンにおけるゴブリンの強い動きをまとめましょう。
・《ゴブリンの群衆追い》による高い打点
・《ゴブリンの女看守》によるサーチ
・《ゴブリンの首謀者》でのリソース回復
・《稲妻》をはじめとした優秀な火力
・多用途である《ゴブリンの手投げ弾》の存在
・《包囲攻撃の司令官》の存在による詰める性能の高さ
ロードである《ゴブリンの王》もいるのですが、それ以外のカードにスロットを割くことが多いため、最近では女看守でのサーチ用に数枚の採用となることが多いようです。クリーチャー除去として《武器商人》を採用する型も出てきました。サーチ出来ることに加えて、首謀者でリソースを回復しやすくなったことが大きいでしょう。
そんなゴブリンにどう勝つのかですが、デッキやカラー毎に多少の差はありますが基本的にはライフを詰めることしか出来ない点を攻めることになります。それと、基本的には手投げ弾への対処は難しいと割り切りましょう。どれだけケアしてもあのカードは一方的にテンポを稼いできますからね、くれぐれも無理に打ち消そうと構えたりしないように。
ゴブリンよりも遅いデッキの方が多いのは確かですが、だいたいのビートダウンはゴブリンよりも器用なことが多いですよね。如何にして自らのライフを守りつつゴブリンのリソースを削るのか、そこを考えていきましょう。《ヴェクの聖騎士》や《リバー・ボア》の様なアタッカーは乗り越えにくいブロッカーにもなりますし、《墓所のネズミ》は扱えるデッキこそ限られますが、ゴブリン側のライフとリソースを同時に狙えます。
じゃあコントロールはどうするのか?首謀者の加入によって安定性を高めたタイプが出ることがコントロールにとって追い風となるのではないかと考えられます。従来のタイプに比べて首謀者によるリソース回復に費やすターンが発生しますから、その分速度が落ちるのではと言うことですね。勿論首謀者自体も女看守でサーチできますし、更には首謀者を全く採用せず従来の様な速攻に専念する可能性もあるので油断は出来ませんが…。しっかりと、相手の出方を見極めなければなりませんね。コントロールからするとやりにくい相手と言うのは変わらないでしょう。ただし、白を擁するのなら《翼の破片》と言う対ゴブリンにとても効果的なカードが追加されましたから、そこまで絶望的と言うことは無さそうです。《花の壁》等のブロッカーも武器商人で除去される可能性は残りますが、クロックを止めた上で相手のゴブリンを少なくとも一体は削れますからそれで十分と考えましょう。
総じて、速攻デッキとして完成度の高いゴブリンデッキではありますが旧枠モダンにおいては他フォーマット程の器用さはまだ見せていないのが救い、でしょうかね?緑をタッチしての《帰化》等、サイドボードにも苦心しているのは確かです。もっとも、多くのデッキに有利がつくためサイドそのものを持て余している可能性も否定できませんが…。リソースを如何にして削るか、その方針をハッキリさせさえすればどの様なデッキでも勝てない相手ではないと思います。狭いカードプールですが、きっと有効打が見付かるはずです。
3.《起源》コントロール
モダンホライゾン後でもっとも輝いているデッキ、それはもしかしなくてもこれでしょう。モダンホライゾンで追加された《起源》はその前評判通り、尽きることのないリソースでロングゲームを制してきました。
あまりにも多様なタイプが組まれているので、基本的な《起源》コントロールの根幹に関して早速。
・《クローサの大牙獣》により多色化が容易
・《花の壁》をはじめとした優秀な壁クリーチャーから来る高い対ビートダウン性能
・上記二種をはじめとしたリソースを稼げる生物を使い回せる《起源》の存在
まずはこの三点です。花の壁、《根の壁》等のブロッカーでテンポとリソースを稼ぎ、大牙獣でアドバンテージを稼ぎ…。《神の怒り》等の全体除去で場を整えたりしつつ、後は起源で諸々を使い回していくだけです。よく議論されるのがどの様にして起源を墓地に送るのかですが、普通に4/4のサイズが旧枠モダンにおいては脅威なので戦場に送り込まれる場面も多々あります。戦場から追放する除去も《今わの際》しかないのも後押しする要素でしょう。除去しにくい4/4は普通にヤバイです。墓地に送る手段も皆無と言う訳ではなく《嵐の束縛》や《安らぎ》等のハンドコストに充ててもヨシ、《根囲い》のラッキーに賭けてもいいです。
ここまでだとイマイチ強さを理解していただけないかもしれませんが、こと旧枠モダンにおいてタフネス4以上がズラズラ並ぶのはぶっちゃけ異常事態です。今までもたまに《種子生まれの詩神》をメインに据えたデッキでは見られた光景ではありますが。*3戦場を膠着させる手段の豊富さとアドバンテージ確保に優れる点が組合わさり、一度ペースを握られると挽回するのは困難な程のコントロール力を発揮します。
クローサの大牙獣の存在もあり文字通り色々な型があるわけですが、各色からどの様なカードが足されているのか。次はそれを紐解いていきましょう。
白
全体除去である《神の怒り》を用いるためにメインカラーの二色目に選ばれることが多いです。《エラダムリーの呼び声》によるサーチもクリーチャーを使い回せる《起源》と相性が良く、墓地が肥えやすい性質から《秘教の処罰者》は良いフィニッシャーとなることでしょう。《祖神に選ばれし者》での大量回復も魅力的。《安らぎ》で能動的に《起源》を墓地に送れるのも高得点。
青
《嘘か真か》が使える、それだけでもう十分だと思います。だいたいの場合、青は《嘘か真か》のためだけにタッチされる様ですが、二色目に選んだ場合は《神秘の蛇》が良い相方となってくれるハズです。中盤以降の脅威をカウンターで抑えるタイプなら、三色目以降はなるべく控えた方が良さそうです。
黒
現状、二色目に選ぶ人がもっとも少ないだろう色です。ただ、《よじれた嫌悪者》と言う《クローサの大牙獣》より除去耐性に優れたサイクリング生物をすんなり採用できるのは見過ごせないポイントです。二色目に赤を選んだ上で三色目以降として使う場合、《終止》と《虚空》の二種の優秀な除去を扱えるようになります。他だと、《ゾンビの横行》で《起源》を捨てられますが、そこまでしたいかと言うと微妙。
赤
多種多様な火力が扱えるのが大きいです。《ウルザの激怒》や《ボガーダンの鎚》はマナが伸びやすい性質もあり、フィニッシュ手段としても申し分ないでしょう。《無政府主義者》で各種ソーサリーを使い回したり、《なだれ乗り》でランデスし続けたり。そして詰めの一枚になる《包囲攻撃の司令官》と生物も粒揃い。白と並ぶ二色目の有力候補です。ソーサリーを多く使う場合は《猛烈に食うもの》を採用するのも面白いですね。《ゴブリンの太守、スクイー》と《嵐の束縛》のスクイーバインドパッケージも魅力的な選択肢です。
緑
一色目ではありますが、あらためて緑の相性のいいカードもまとめておきましょう。前述の各種壁、大牙獣。《胞子カエル》や《スパイクの飼育係》を使い回せれば非常にいやらしく立ち回れますし、前者は対処されなければ戦闘では死ななくなります。《不屈の自然》をはじめとした各種ランプカードも候補になるでしょう。そして忘れちゃいけないのが、お馴染み《獣群の呼び声》。他だと、《種子生まれの詩神》との組み合わせも悪くなさそうです。
アーティファクト
アーティファクトだと《トリスケリオン》なんかが最有力候補でしょうか。コントロールですから、《氷の干渉器》も採用を検討して良いかもしれませんね。特別相性がいいカードと言うのはあんまり無いんですが、コントロール戦術を後押しするカードは少なくないですから思わぬシナジーが眠っている、かも。白を足している場合、《宝捜し》で回収し続けることが出来るのも一つの利点?
さて、この一節を読んでいただければ分かる通り、起源コントロールとひとまとめにしたものの全くその方向性はバラバラでして。カラーによって起源への依存度もマチマチなのですが、共通して墓地対策が有効なのは変わりません。それぞれどれくらい有効なのか?を軽くまとめてみました。
白
墓地と密接に関わるカードやコンボが一定数あり、白と言う色がそもそもリソースを稼ぐことを不得手としています。なので墓地への依存度はかなり高めと考えていいと思います。墓地対策は非常に有効になりますが、マナを伸ばして《怒りの天使アクローマ》を出すと言うプランも警戒しておきましょう。
青
青が二色目の場合《起源》にはあまり依存していないと思うんですよね。リソース確保手段の一つ、それくらいの認識で問題ないとは思いますが対策できるのならばしっかりと墓地対策をしておきましょう。《嘘か真か》タッチくらいならば他のカラーで判断を。
黒
そもそもデータがないに等しいので今回はパス!すみません。
赤
能動的に墓地に送れる生物の多さから、《起源》は放ってはおけません。使いまわせる火力も多いですから、白同様確固たる意志で墓地対策をしておきましょう。《ウルザの激怒》キッカーには注意!
白と赤がメインで使われているなら、十分な墓地対策を取ることをオススメします。緑だけでも胞子カエルとのコンボがあるので、他の色なら一切しなくても良いと言う訳ではないんですけどね、念のため。
兎にも角にも、まずは墓地対策を。殴ることを考えるデッキならば、とにかく、壁を抜けるクロックを考えます。パワー4以上、可能ならば5以上のアタッカーを作るのも一つの手ですし、フライヤーやシャドー、土地渡り等も現実的な手段でしょうか。他にもスーパートランプルや《巨大戦車》をサイドから放り投げるのも手。僕は《寄せ餌》を試していますが、これも悪く無さそうです。コントロールデッキならば、リソース面で負けないことを意識してください。よりシビアに墓地対策を心がけた方がよいでしょう。もしくは、《未来予知》を採用する等でより多くのリソースを獲得できる様にするのも一つの手。
今は壁を中心とした物が大多数ですが、いずれは全く新しいタイプが出てくるかもしれません。今後の研究にも注目です。
4.青白コントロール
旧枠モダンでパーミッションと言えば?誰もがまず青白コントロールと答えるでしょう。《嘘か真か》の獲得でその地位を磐石のものとしたかに見えましたが、《起源》コントロールのリソースに押されてか、はたまたその他ビートダウンの打点を捌ききれなかったのか。全盛期ほどの勢いはありませんが、それでもまだまだ脅威的なデッキです。
ぶっちゃけ、旧枠モダンの青はそんなに強くない、もとい強くはなかったんですよ。これは本当です。白がとにかく何もかもを否定するようなカードまみれで、それと青のカウンターが合わさるから強い、これがまず旧枠モダンの青白コントロールの基本的な成り立ちと思ってください。アンチ性能の高い各種白のカードを青のカウンターで支えている。青の要素をバッサリ切った白単コントロールが結果を残せるレベルですから、白いカード群のヤバさはそれで理解していただけると思います。青が強くなかった、としたのはやっぱり《嘘か真か》の加入が大きいです。それでもまだ、青単色デッキは結果を残せてはいないんですけどね。
前置きは程々にして何が強いのかに触れて行きたいのですが、ハッキリ言うと飛び抜けて強いカードってものが無いんですよ。何を止めれば良いと言うわけではないのはパーミッション系のコントロールらしいと言えばとてもらしいですね。単に僕が相手をするのが苦手なだけなのは否定できませんが…。
とりあえず、基本的なアドバンテージ獲得手段から見てみましょう。
・《神の怒り》と《翼の破片》の二種の除去
・《嘘か真か》や《未来予知》による堅実ななリソースの確保
・《聖なるメサ》による妨害しにくいクロック
・そしてそれらを支える《吸収》等各種カウンター
こんなところでしょうか。基本的には序盤はマナを整えることに専念しつつ《選択》等で必要なカードにリーチしていき、相手が殴るデッキなら土地が揃い次第《神の怒り》で場を整え、以降はカウンターで身を守る。理想的な展開が出来なくとも《新たな信仰》や《吸収》によるライフ回復もありますから、かなり強固な対ビートダウン性能を発揮できます。《精油の壁》を搭載するタイプもあるようですね。コントロールのミラーマッチとなればまた違った展開になるとは思いますが、土地を伸ばして構えてと言う定石は旧枠モダンでも変わりありません。
そんな青白コントロール、実際何に弱いのかと言えば《樹上の村》です。神の怒りで捌けない打点には《翼の破片》と言う回答を得ましたが、複数枚で順に一体ずつ殴れば非常にやりにくいことでしょう。多少の打点不足を感じるかもしれませんが、他のミシュランでも有効と言えるでしょう。他にも《獣群の呼び声》のフラッシュバックは頭痛の種、《雲散霧消》だけでなく人によっては《中略》まで採用することもあるくらい警戒されています。他にもゴブリンや各種アグロの速度には必ずしも間に合うわけではありません。とにかく、神の怒りで流される前につぎ込めるリソースは可能な限りつぎ込んでおきましょう。特に《巨大化》などのバットリは温存せず、ガンガン使うこと。勿論全体除去から立て直せるようにはしておくこと。
コントロールミラーとなる場合は、如何により多くのリソースを稼ぐかが鍵です。《起源》系ならばそれはそう難しいことではないですが、未来予知にだけは細心の注意を。積極的にライフを削ることも不得手ですから、ライブラリーアウトを狙うのも有効です。ただ、それは相手も同じですから、《フェルドンの杖》や《ガイアの祝福》などのライブラリー修復を採用した上で狙うのがいいかと思います。
手強いデッキですが、必ず付け入る隙はあります。なんだかんだ引きに左右されますからね。ただ、やっぱり対処を迫るようなデッキの方が青白コンには勝ちやすいかなあとは。
5.青白ビートダウン
優秀なウィニーを多く擁することから、以前からもちょくちょく白ウィニーは組まれてきました。白コントロール同様詰みが突如発生するデッキですから、白らしくリソース確保手段が乏しいことを除けばそこそこ戦えるデッキではありました。そこへ来てのモダンホライゾン!従来の優秀な白ウィニーを存分に活かせる《金切るときの声》が再録。超がつくレベルの強化です。その中でも、青を足して対応力を増したり、アドバンテージ確保をしやすくした物が主流となりました。
さて、期待のニューフェイスである青白ビートダウンですが、所謂クロックパーミッションとはまた違った形を取っています。勿論最低限のカウンターは用いるのですが、基本的には《翻弄する魔道士》で致命打となる様なカードを縛ることで戦場の有利を維持します。従来の白ウィニーが苦手とした《栄光の頌歌》をコントロールしていない時の象トークンへの対処も、《大クラゲ》を獲得したことでかなり改善されました。そして、リソースの確保には当然《嘘か真か》が。
そう言った青の要素が増えた分、白単コントロールの様な相手を詰ませる手段は減る傾向に。除去として《最下層民》が飛んでくることは多々あるでしょうが、メインから《革命家チョー=マノ》を使われると言うことはまずないでしょう。前述の様にビートダウンとしての堅実さは大きく延びているので、そもそも不要なのではと思います。
あらためて、青白ビートのどこが強いのかをまとめておきましょう。
・《サルタリーの僧侶》や《ヴェクの聖騎士》をはじめとした除去に強い優秀なクロック
・《大クラゲ》や《翻弄する魔道士》で稼げる大きなテンポアドバンテージ
・《栄光の頌歌》と特筆して相性がよくブロックされにくい《金切るときの声》による横並び
・《嘘か真か》により乏しかったリソース確保能力の改善
こんなところですかね。ただでさえピン除去の当てにくい白のウィニーがピキュラとあわさることで全除去からも守られる形に。ハッキリ言うと非常にやりにくいデッキです。その上でしっかりとクロックもあるので後手に回った隙に仕留められてしまいます。また、《金切るときの声》はブロッカーとして考えても驚異的な性能です。
じゃあどうすれば良いのか?まずハッキリ言うと、赤いそれも赤単色に近いデッキはかなり相性が悪いです。こればっかりはしょうがないです本当に。メインからプロテクション赤がガン積みですからね、余程あちらの引きが悪くない限りまずクロックを止められないでしょう。勝つには相手のクロックより早く、かつピキュラに止められていない火力で焼ききること、それくらいしかないですマジで。最下層民?握手して次!
他のカラーはどうかと言うと、ビートダウンデッキだとピキュラがどれくらい刺さるかなんですよね。二枚くらいハンドで腐ると基本的には負けます。クロックで一度後手に回れば、挽回は困難です。特に緑は《獣群の呼び声》を指定されるだけで大損害なんですよ。カード一枚で八枚分腐ってしまう、そう最悪の場合なら1:8交換されます。指定されること自体は希なのですが、サイドで思い切って抜くのはアリです。ピキュラの縛り抜けて、如何に相手よりもクロックを伸ばすのか。考えること自体は対ゴブリンとそこまで大きくは変わらないんですけど、何をするにもピキュラの存在を念頭に置いてください。
コントロールも同様です。ピキュラで簡単に止まらぬよう、複数種類の除去の採用をオススメします。1:多交換の取れるカードを止められてしまえばそこからはもうジリ貧になりますが、一度でも場を掃除できれば以後はカウンターを適宜当てればなんとかなるとは思います。展開してから攻撃、と言うことも基本的にはしませんから《翼の破片》のストーム稼ぎも自分でしなくてはならないので注意。
ここまで、とにかくピキュラがヤバイみたいな誤解を招いてしまっているかもしれませんがそもそも多くのデッキからして白ウィニー自体がヤバイデッキなんですよね。あらゆる妨害をはね除けて殴ってきますから、対処するにも一苦労です。全てをどうにかしようとせず、対処できるものにだけ対処をする割り切りも重要です。
6.まとめ
無駄に長文になってしまいましたから、既にどう対処するのか曖昧になってきていることと思います。ここで簡単なおさらいをしておきましょう!
ゴブリン
如何にしてライフを守るか、つまりゴブリン側のクロックとなるリソースを削るのかを考えること。《ゴブリンの手投げ弾》は警戒すればするほど思うツボ、割り切るべき点です。《ゴブリンの首謀者》でのリソース回復があるとは言え、それだけこちらの命が延びたと考えましょう。言い忘れてましたが、《ゴブリンの戦長》は最優先で除去を!
《起源》コントロール
並び立つ壁をどう抜けるのか?ビートダウンならばまずはそこが課題に。コントロールならばより多くのリソースが稼げるかがポイント。どんなタイプだろうと、墓地対策を怠れば必ずリソースで巻き返されます。最低限の墓地対策をした上で、そこを考えること。もし白や赤が占める割合が多いなら、墓地対策は最低限で済まさず、キープ基準に加えるくらいの気持ちで。
青白コントロール
ビートダウンならば《神の怒り》をどう受け止めるのかが鍵。打たれる前にリソースをつぎ込めるだけつぎ込んで、打たれてしまっても素早くミシュラン等で攻めきれる様にするのが一つ。勿論、削りきれるなら削りきっちゃいましょう。削りきれそうにないなら、リソースを回復する手段自体はちゃんと残しておくこと。コントロール同士ならば、リソースの量が物を言いますがLOにだけは注意!勿論、積極的に狙うのもアリ!
青白ビートダウン
どんなデッキで相手をするにしても、全てを対処しようとすればドツボにハマります。出来ることだけやりましょう、とにかく割り切りが大事です。《栄光の頌歌》と《金切るときの声》の爆発力は確かにすさまじい物ですが、そこを除けば緩やかなビートダウン。自分のデッキからして何が一番まずいのかをしっかりと把握し、可能な範囲でクロック、リソースを削っていきましょう。
当たり障りのない話になってきた感じはありますが、旧枠モダンだって立派なMtG。そういうものなんじゃないかと思います。
とりあえずTier1の解説とそのメタり方に関して長々と個人的な認識を書きましたが、これらはあくまでもGPのメタゲームに依存した物です。MFで行われるサイドイベントでは全く違ったメタゲームになる可能性もまだまだあります。特にステロイドはノーマークではいられないデッキの一つでしょう。開催まであと数日ではありますが、各自思い思いのデッキを持ってきていただければと思います。
では、MF千葉にてお会いしましょう!
【旧枠モダン】第7回GP振り返りと緑単ストンピィ
お久しぶりです。さる7月21日、7回目となる旧モGPが開催されました。選択したデッキは緑単ストンピィ、理由は手持ちを比較した上での消去法ですハイ…。ともかく、その緑単で初となるSE進出を果たし、準決勝敗退と言う結果に終わりました。
と言うわけで、今回は現旧モ環境における緑単ストンピィの話などしていきたいと思います。
目次
1.現在の旧モ環境
さて、前回のGPから先日のGPまでの間にモダンホライゾンと基本セット2020と、旧モ環境を激変させるに足る2つのパックが世に出たわけですが、実際どう変わったのかを見て行きたいと思います。
▲モダンホライゾン発売後の各カードレビューと環境予想はこちら
当日の準決勝終了後の運営の発表ツイートを見てもらえれば分かるとおもいますが、最大勢力となったのはゴブリンでも青白コンでも青白ビートでもなく、《起源》を軸としたロングゲームを見据えた各色のコントロールデッキでした。《花の壁》をはじめ優秀な壁クリーチャーによる高い対ビートダウン性能、《クローサの大牙獣》でアドバンテージを得やすく多色化も容易と、様々な型が試されるのも納得ですね。緑白を中心とすれば《神の怒り》、青を足せば《嘘か真か》で更なるアドバンテージが。赤であれば《なだれ乗り》をはじめとしたランデスや《稲妻》等各種優秀な火力が。当日は4人中3人がSEへ進出、それぞれが違う色だったのも注目すべきポイントですね。そして決勝も《起源》コントロール同士の対決となりました。
【第7回GP旧枠モダンメタゲーム簡易まとめ】
— 【公式】旧枠モダン情報アカウント (@Old_modern) 2019年7月21日
基本セット2020での強化により、最大勢力となるのはゴブリンだと予想されていた。しかし実際に待っていたのは「ぼくのかんがえたさいきょうの《起源/Genesis》デッキ披露会」だったーーー
▲公式の集計。多少不正確ですが運営の片手間故ご容赦を。
《起源》コントロールの隆盛には昨年九月のリーススレショの躍進を思い出すものですが、今回は高速ビートダウンデッキの減少も見過ごせない点でしょう。ゴブリン1、青白ビート3、緑単ストンピィ1とわずか5名に留まりました。以前までの常連であったステロイドはまさかの不在。青白コントロールも今回はアドバンテージ等の面で不利であったのか決勝進出は《ガイアの祝福》をタッチした独自の調整がなされたもの*1一つとなりましたが、それでも3名が選択しています。
結果として当日は《起源》コントロールが勝ちやすい環境だったのは確かですが、支配的とはまだ断言できないと思います。《起源》コントロール自体がそれぞれでまったく違った調整がなされていますし、まだまだ研究の甲斐がある環境だと思います。まさしく、モダンホライゾンは旧枠モダンに新たな地平をもたらしてくれました。
2.持ち込んだリスト
カジュアルフォーマットの環境予想とかどうでもいい方もそうでない方も。お待たせしました、下記リストが当日持ち込んだ物になります。
Main(60)
Creature(22)
3《猫族の戦士ミリー/Mirri, Cat Warrior》
4《狩りをする恐鳥/Hunting Moa》
4《エルフの戦士/Elvish Warrior》
4《リバー・ボア/River Boa》
3《鋼胴の甲虫/Ironshell Beetle》
4《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》
Sorcery(4)
4《獣群の呼び声/Call of the Herd》
Instant(4)
4《巨大化/Giant Growth》
Enchantment(7)
3《ブランチウッドの鎧/Blanchwood Armor》
4《怨恨/Rancor》
Land(23)
19《森/Forest》
4《樹上の村/Treetop Village》
Side(15)
Creature(7)
3《スパイクの飼育係/Spike Feeder》
4《胞子カエル/Spore Flog》
Sorcery(2)
2《踏み荒らし/Overrun》
Instant(4)
4《帰化/Naturalize》
Artifact(2)
2《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》
基本的には至ってオーソドックスな緑単ストンピィです。《大地の怒り》や《ロウクス》などのフィニッシャーになりうるような大型獣は安定性のため不採用です。そんな中異彩を放つのは《猫族の戦士ミリー》でしょうか、こちらは次の章で重点的に解説したいと思います。サイドボードは個人的には反省すべき点の塊なんですが、前日急遽投入した《トーモッドの墓所》は大正解でした…。実際にその効果を活かせたことはなかったのですが、《起源》系のデッキの隆盛具合から考えれば正解だったと思います。《地の封印》ではないのは完全に存在を忘れていたからなんですが、結果的に《ガイアの祝福》もしっかりケアできる体制になっていたのは不幸中の幸いでしょう。
3.渡れ!
さて、実を言うと今回は調整らしい調整と言うのは先述した《トーモッドの墓所》の追加くらいだったのですが、前々からの予想通りの環境になってくれたのがSE進出の主な理由だと思います。そう、《起源》系デッキの隆盛によって環境に《森》が増えたことです。
フリプなどに付き合っていただいた方々は知っての通り、僕はモダホラ発売前から《猫族の戦士ミリー》(以下ミリー)入りのストンピィを試していたのですが、「モダホラ後は環境に森が増えるからミリーは絶対強い」と言い張って聞かなかったことを覚えているかと思います。今回見事にその予想は的中、戦闘に強くかつ場合によってはアンブロッカブルになるクロックとして重宝しました。MVPこそ《リバー・ボア》ですが、その存在は相手を大いに苦しめてくれたと思います。
二種の渡り持ちクリーチャーは単にクロックを稼いでくれるだけでなく、除去が苦手なデッキ相手にはセットランドを制限することによるテンポ面でのアドバンテージを生み出せることも見逃せません。まあそれを活かせたのかと言われるとノーなんですけどね!
4.喰らい付けTier1!
次は僕が個人的にトップメタと目する幾つかのデッキ、それらとの相性を考えていきたいと思います。
その1 ゴブリン
単純にダメージレースの勝負となります。相手が《ゴブリンの手投げ弾》を大量に引き込んだりすると流石に絶望的になってきますが、それはこちらの《ブランチウッドの鎧》も同じこと。《ゴブリンの首謀者》によるアドバンテージの差は埋めがたいものですが、詰めの局面以外では首謀者はそんなに嬉しくないのでは。気を付けたいのは《稲妻》をはじめとした各種火力呪文。こちらの生物を除去され続けると基本的には苦戦を強いられます。まあその分相手のクロックも減っているのでゴブリンだけに五分五分と考えましょう。初手は生物多目を意識すること!
その2 青白ビート
こちらもダメージレース勝負になるかと思います。気を付けたいのはやはりピキュラこと《翻弄する魔道士》。ピンポイントに《怨恨》等指定されようものなら苦戦は必至でしょう。単純に唯一のアドバンテージソースである《獣群の呼び声》を指定されるだけでもだいぶ辛いんですけどね。十中八九情報なしの段階ではそこを指定されると思うので、サイド後は思い切って抜くのも手。相手が島をセットしさえすれば《リバー・ボア》で悠々アタックできるのですが、それは相手の《金切るときの声》で出てくる鳥トークンも同じこと。サイドには《毒吐き蜘蛛》等の飛行対策取っておきたいところ。基本的にはクロックは勝っています、いかにダメージを通すのかがカギです。
その3 青白コントロール
青白第2段です。こちらは《神の怒り》を打たせることを意識した展開が肝要です。と言うかどうあっても4ターン目には打たれると思ってください。なので《巨大化》は打てるなら序盤で打ち尽くすくらいでいいです。抱えれば抱えるだけ相手のマナが伸び、構えられるものも増えるため打つタイミングがなくなります。《神の怒り》で更地になったら《樹上の村》で素早くゲームを〆にかかってください。もたつくと《翼の破片》で処されます。とにかく《巨大化》はとっとと使って下さい、ストーム稼がれるのもしゃくですし。《翼の破片》ケアを意識して、《ラノワールのエルフ》や《鋼胴の甲虫》もブロックされることがわかっててもしっかりアタックに参加させましょう。《樹上の村》落とされたら基本的に負けなので。
その4 《起源》コントロール
とりあえずミリーの攻撃が通り始めれば勝ちます。《クローサの大牙獣》や《不屈の自然》に頼ったタイプではマナベースの《森》が占める割合も増えるでしょうから、積極的に狙っていきましょう。ただ、それ以外のクロックは《花の壁》をはじめとした各種壁に引っかかりますから、パワー5以上を作ることを意識してください。青白コントロールでも言えることですが、ミシュランのブロックを誘い出すくらい圧をかけましょう。ミシュラン落とせればそのままランデスにも繋がりますからね。
こんなところでしょうか。汎用的なテクニックになりますが、黒が弱く赤が強い環境ですのでタフネス4を作ることは強く意識してください。赤が見えたら《巨大化》は抱えましょう。対コントロールでは前述の様にとにかく対処を迫るように動いてください。
5.今後の改善点
と言うわけで反省コーナーです。当日はライフを詰め切れず負けるという場面も少なくなかったので、いうなればパンチ力・突破力、そこを伸ばすことが現在の課題ですね。
メインだと、《鋼胴の甲虫》は決して弱くないのですが修正値が1なことはやはり見逃せない弱点。ここを1枚《ブランチウッドの鎧》に変えるのは悪くないと思います。
サイドボードは全体的にどうしようもないですね…。《スパイクの飼育係》は一度もサイドインしない始末。《踏み荒らし》はこのデッキには重いし、2枚は少な過ぎました。半端なサイドボーディングの手本みたいな失敗ですね。今回の敗因を踏まえて、サイドに欲しいものは墓地対策に置物破壊、ブロッカーを乗り越える手段と飛行クロック対策あたりでしょうか。まさか2019年にもなって真剣に《寄せ餌》を検討するなんて思いもしませんでした…。《スパイクの飼育係》と《踏み荒らし》の枠にどう収めるか、要検討。
6.おわりに
やっぱ対処を迫るデッキは握ってて気が楽だなあと言う当然の再発見がありました。サイドの方針もしっかりと決まったことですし、しばらくは手に馴染むようにこいつを調整する事になりそうです。
緑単の持つシンプルさ故のポテンシャルの高さはまだまだ通用します。皆さんも是非、試してみてくださいね。では!
参考
old-flame-modern.hatenablog.jp
▲旧枠モダンでの緑単ストンピィのおこり
*1:作成者の解説ブログは必見
【旧枠モダン】令和の黒コンの話
モダンホライゾンのプレリも目前!それとは一切関係なく、前回の宣言通りまずは新規追加を採用した自作の黒単コントロールの話をしたいと思います。
↓前回のモダホラ追加後の予想はこちら
まずはおさらいから。黒の追加は《墓所のネズミ》《冥界のスピリット》《屍肉喰らい》《発掘》《悪魔の布告》の五枚。それぞれがとても強力なカードであることは、今更語ることでも無いでしょう。
まず、コントロール的に嬉しいものが待望の《悪魔の布告》ですね。知っての通り、今まで布告除去を使おうとすると《残酷な布告》か《墓への呼び声》のどちらかから選ぶことになっていた訳ですが、そのどちらもあまり使い勝手が良いとは…。それらと比べると、やっぱり《悪魔の布告》は違います。インスタントであると、その一点がこれほど大きいとは。見くびってました。速攻持ちにもある程度対処できるし、生物キャストにスタックしての除去も出来る。触りにくかった《惑乱の死霊》や《影魔道士の浸透者》にも《燻し》とあわせて触りやすくなったのも評価点。いやまあそれは前述した既存の二種の布告もそうなんですけどね。ともかく、除去コンでありながらどこか単体除去の性能に不安があった旧モの黒コンにとっては、ここのテコ入れはとてもありがたい。
次に大きく黒コンを変えるのは《冥界のスピリット》かなあと。とは言えぶっちゃけ好みの問題なんですよね。優秀なフィニッシャーである《夢魔》やいつ引いても嬉しい《よじれた嫌悪者》、更には今後活躍が期待される《萎縮した卑劣漢》等々。使いたい生物はいくらでもいる訳で。その辺りとのトレードとなると厳しいのかなあとも思います。それでも繰り返し表れるチャンプブロッカーはやっぱり優秀です。《ファイレクシアの闘技場》で積極的にライフを削る以上、それを半永久的に守れる安心感は中々。盤面を膠着させることに特化したタイプなら、他の生物とのトレードでも入れたい一枚なんじゃないかと思います。個人的にはこの間まで使ってた黒コンのリストがグチャグチャだったんですけど、思い切って《冥界のスピリット》を採用することで綺麗になりまして。そこを一番評価してます。あれ?
残りの三枚は個人的には黒コン向きではないのではと思ったり。《墓所のネズミ》はメインから入る優秀な全体除去ではありますが、ただでさえライフがゴリゴリ削れるのであの自傷は見過ごせないかなあと。《発掘》はなんだかんだ《ナントゥーコの影》や《惑乱の死霊》を使うタイプなら可能性ありそう。《屍肉喰らい》は黒コンでの活用法を是非とも教えてほしいレベルで噛み合わない…。(と思う)
かるーく振り返ってみましたが、なんだかんだ手放しで採用できるのは《悪魔の布告》だけになりそう。《冥界のスピリット》《墓所のネズミ》《発掘》はそれぞれタイプによっては入るかもと言う感じ。
そして実際に組んだデッキがこちら。
旧モ黒コン更新とサイド仮組。 pic.twitter.com/jHlSnqx8f7
— ひろぼう (@1996_hirobo) 2019年6月5日
Main(60)
Creature(2)
2《冥界のスピリット/Nether Spirit》
Sorcery(10)
4《堕落/Corrupt》
1《消えないこだま/Haunting Echoes》
1《魔性の教示者/Diabolic Tutor》
4《もぎとり/Mutilate》
Instant(9)
3《恐怖/Terror》
4《悪魔の布告/Diabolic Edict》
2《燻し/Smother》
Enchantment(8)
2《墓への呼び声/Call to the Grave》
4《ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena》
1《ゾンビの横行/Zombie Infestation》
1《苛性タール/Caustic Tar》
Artifact(7)
3《氷の干渉器/Icy Manipulator》
4《精神石/Mind Stone》
Land(24)
21《沼/Swamp》
3《産卵池/Spawning Pool》
Side(15)
1《消えないこだま/Haunting Echoes》
2《精神ヘドロ/Mind Sludge》
2《蔓延/Infest》
4《強迫/Duress》
2《死体焼却/Cremate》
1《ウルザの鎧/Urza's Armor》
2《道化の帽子/Jester's Cap》
1《キマイラ杖/Chimeric Staff》
キーカードに色付けるの楽しい。まずはメインに採用されているカードから解説していきましょう。
・《冥界のスピリット》
早速採用しました。僕は布告の水増しとアドバンテージ源、二つの理由で《墓への呼び声》を採用していまして。それの維持としても有効なことに着目しました。勿論、無限に帰ってくるチャンプブロッカーが弱いわけがなく。あと前述の通り、デッキがグチャグチャになってたので余分な生物を抜く思い切りのためでもあったり。
・《恐怖》《燻し》《悪魔の布告》
小回りの効く単体除去です。それぞれに違った弱点があるので三種を併用。《恐怖》はファクト生物が流行るなら《闇への追放》や《破滅の印章》との入れ替えも検討していいかも。ただ、《略奪》が登場したこともありその手のデッキは少ない気がする。ファクト生物は素直に《氷の干渉器》なんかで足止めしたほうが裏目は少ないかも。《燻し》はぶっちゃけこの中で一番怪しい除去です。この間のフリプ会に持って行って実感したことは、《起源》系のミッドレンジに効き目が薄いこと。《樹上の村》の起動とか象トークンが来るまでハンドでダブつくのでムカついて《恐怖》と枚数入れ替えました。と言うか《スキジック》にすら当たらないのは大分マズイ。ステロイドにしろゴブリンにしろ、そのあたりのデッキのカードはまず《恐怖》で除去できるのでますます怪しい。でも黒ウィニーの隆盛が想定されているので、最低限は残しておきたい所です。
・《堕落》《荷性タール》
説明不要、このデッキのメインのクロック。《荷性タール》は《崇拝》や《物語の円》をはじめダメージ軽減に強いのでかなり重要だと思っています。当然ですがヤバかったら《堕落》は生物に当てたりしてください。自分の《産卵池》とか《冥界のスピリット》がありますので打つ先にはあんまり困らなかったり。対応して《今わの際》とか打たれたらウケるな。
・《氷の干渉器》
旧モ最強のタッパー。これで足止めして、《もぎとり》までの時間を稼ぐ。旧モ黒コンの基本戦術の一つですね。他にも土地もしばれるのはかなりの利点。特筆すべき点として。今後は《金切るときの声》のフラッシュバックを妨害可能と言う点も見過ごせません。
・《もぎとり》《墓への呼び声》
アドバンテージの取れる除去。両者共にプロテクション黒や被覆の上からでも除去できるのがミソです。こちらはもう生物が《冥界のスピリット》だけですから、なんの気兼ねもなくぶっぱなせます。《墓への呼び声》はここで書くと長くなるので簡単に。アドバンテージの稼げる布告除去であり、性質上《氷の干渉器》との相性が良いです。
・《消えないこだま》
これからの旧モは《冥界のスピリット》や《起源》、二種のスレショ持ち生物を考えると墓地対策は必須となるでしょう。更にコントロール相手にもそれなりの有効打となるので、メインに一枚サイドに一枚と多目に取っています。《堕落》を探しに行ける《死体焼却》も優秀な一枚なのですが、メインではちょっと力不足を感じサイドに。単純に《起源》をフル活用する様なデッキ相手に一枚一枚ちくちく抜くのは効果が薄いなと感じたんですよね。それでこちらに。あと単純に派手好き。
・《精神石》
《よじれた嫌悪者》が採用できなくなったので、マナを伸ばす代替手段として投入。単純に《もぎとり》などのアクションが一手早くなるのも優秀です。《悪魔の布告》を獲得しましたので、いざって時のドローがより有効になったなあと感じます。
・《ファイレクシアの闘技場》《魔性の教示者》
ライフペイしてドローしないと死ぬ病気なので闘技場四枚です。死にたがり。
・《ゾンビの横行》
《墓への呼び声》と相性がいいこととダブった《ファイレクシアの闘技場》等の無駄牌の活用先として投入。なんだかんだライフを詰める手段にもなるので重宝してます。
・《産卵池》
無限にチャンプブロックしてくれる土地。《堕落》や《もぎとり》の威力を落としてでも採用するべき一枚だと僕は思っています。とは言え流石に三枚。《氷の干渉器》《墓への呼び声》とあわせて場を膠着させてくれます。
サイドに関しては仮組なので墓地対とハンデス、ギャンコマ憎しで適当に《蔓延》入れました。環境定まってきてから真面目に考えます。基本的な回し方は、まあ特筆することもないとは思いますが耐えて流しての繰り返し。相手のリソースが尽きてきたら《堕落》等で巻き返していきます。
《墓への呼び声》に関して
この段落が書きたくて今回書きはじめましたからね。存分に語らせていただきます。
まず、再三主張している通り《墓への呼び声》はアドバンテージの取れる布告除去です。勿論相手が部族ゾンビだったりしたら裏目にはなりますが、一度設置したら放っておいてもじわじわ相手の場を掃除してくれるのは旧モでは代替不能な一枚だと思います。
そして、多くの人が気にしているであろう「維持し続けることが難しい」と言う点。ハッキリ言ってなんの問題もないと思います。相手は一息にトドメがさせるとかでもない限り十分に展開は出来ませんし、一度掃除しきったら十分時間は稼げているでしょう。まあ展開次第では大きくテンポを失うことは事実ですが…。
《氷の干渉器》《冥界のスピリット》《産卵池》、これだけの数相手の手を遅らせるカードを投入しているからこそ有効に働く、まあとにかくお膳立てが必要と言うことですがここまでやれば流石に強いと思うんですよね。なので前は一枚でしたが今回思い切って二枚に増やしました。詰めの場面では引いておきたい一枚ですから、増やして正解だったなと思います。
ちなみにこの一枚に拘っているせいで僕は《夢魔》などの非ゾンビのフィニッシャーを取れずにいました。それも《冥界のスピリット》をすんなりと採用できた理由の一つだと思います。
黒コン全体の評価に進みますね。間違いなく、除去コンとしての対応力は補強されました。それくらい《悪魔の布告》がもたらす影響は大きいものです。《チェイナーの布告》の方がよかったとか言うな。環境に適したデッキかどうかと言うと相変わらず青白コンや白コンにガン不利で、ステロイドやゴブリンにもテコ入れが入りましたし捌ききるのも難しそう。トップメタに登り詰めるには、依然として不安要素は多いままです。
今回は《冥界のスピリット》を採用したタイプの紹介をさせていただきました。採用しないタイプも強化されているはずですので、どうか自分なりの黒コンを作っていただければと思います。では!
令和の旧モザックリ語り
お久しぶりです。モダンホライゾンのプレビューも終わり、MF横浜のサイドイベント時以上に旧枠モダンに興味を持ってくれている方が増えたように感じます。いちプレイヤーとしても嬉しいことです。
さて、39枚の追加を経てこれからどんなデッキが台頭してくるのか等々。そういったことを今回はノンストップでダラダラ書いていきたいと思います。つい先日にも「令和の旧モ」と称してフリプ会をしたのですが、そこでの発見もガシガシ混ぜていきたいと思います。
モダンホライゾンのプレビュー開始早々公開された《嘘か真か》。これによって多くの旧モ勢は終焉を覚悟しました。有識者はご存知の通り、平成の旧モは青白コンが強かったので来たら終わりだろうと言われていたカードの一枚ですね。《霊感》や《好機》などの今一つと言った強さのドロースペルが改善されたらそれこそ打つ手なしだと思われていたわけです。それに加えて《除外》とか《解体の一撃》とか《翼の破片》が来ましたからね。妨害したならアドバンテージを失ってくれ。なんだ置物を破壊して2ドローって。キッカーが6マナだとしてもやって良いことと悪いことがあるだろ、喰らったら流行のワザップジョルノみたいになってしまう。
さて、そんな青白コン強化パーツ共ですが、個人的には《除外》と《翼の飛来》の二枚がヤベーなと思います。ドローの質が上がることは間違いないんですけど、ハンドに加わるのは前と大して変わらないですからね、なんだかんだ主催が時間かかることをとにかく気にするようになるくらいじゃないかと。カードめくれてどうこうよりも、《除外》でガッツリテンポを稼がれることが何より厳しくなりそう。でも3マナカウンター渋滞気味だし3マナの生物は《獣群の呼び声》だしあんまり環境にあってない?うーんわからん…。《翼の飛来》は間違いなく展開してから殴る場面の多いゴブリン相手にぶっ刺さるのでヤバそう。青白コンはこのまま地位を確固たるものにしてしまうだろうか?
旧モで青白とか白単っていうとどうしてもコントロールをイメージしがちですけど、《金切るときの声》の登場でそれも分からなくなってきましたね。今までの白ウィニーは《革命家チョー=マノ》と《最下層民》コンボを搭載したりと白コントロール同様「相手を詰ませる手段」との併用でライフを攻めつつ負けなくなる、みたいなデッキだったんですけど、これからはヤバいですよ。《栄光の頌歌》の存在も考えれば4ターン目に一気に打点が8点も増えます。4マナでやって良いことではない。でもやっぱり新しいタイプのデッキが出てくるのは楽しいですよね。相性の良さから《急降下するグリフィン》の評価が上がるかも?
白単で組んでもいいけど青白ウィニーも面白そうです。上記《嘘か真か》で息切れを防げるし、《大クラゲ》も使えます。象トークン蔓延る旧枠モダンなら、ただのバウンスでも大きくテンポを稼げること間違いナシ!青白なら《栄光の頌歌》の支援を受けて象トークンとも相打ちが取れるのもなかなか嬉しいところです。まあアンセムあるなら《ヴェクの聖騎士》あたりの先制持ちで落とせばいいんですけど。
ビートダウンと言えば忘れちゃいけないもう一つの注目株!黒ウィニーも見て行きましょう。いや、本当に得たものが大きい上に多いんですよ。Pauperでお馴染みの《墓所のネズミ》に《発掘》、エターナルでも活躍する優秀なサクり台である《屍肉喰らい》。全部コモンのくせに強すぎる…。いや本当に強いんですよコイツら。今まで黒ウィニーは《不吉の月》を勘定に入れてもどこかモッサリしていて、とてもトップを掴みに行けるだけのパワーは無かったんですよね。でもこの3枚の加入で大幅に改善されました。まずもうライフを攻めるスピードが違う。《不吉の月》でタフネス上がった《墓所のネズミ》がティムみたいに射撃をしまくるしそもそも《墓所のネズミ》に巻き込まれそうな生物は《屍肉喰らい》に食わせればいいし、死んだとしても発掘で即座にリカバリーできるし…。ライフを詰める速度が速すぎる。なんなんだ一体。それぞれがとても器用に立ち回るので対処もかなり難しいのがとてもいやらしい。対処しても《発掘》で帰って来る。なんなんだ一体。《屍肉喰らい》の存在が大きいこともあり、《アンデッドの王》なんかも組み込んで部族ゾンビ風にするのも強そうです。何より、《萎縮した卑劣漢》を採用できるのがこれからの環境ありがたいです。
そうそう、もう一つ忘れてはいけないのが所謂黒緑ハスク系のデッキですね。《屍肉喰らい》の獲得により《ナントゥーコの鞘虫》と併せて軽いサクり台が八枚体勢になったのは非常に大きいですし、何より《発掘》で簡単にサクった生物を戦場に戻せること。想像してほしい。《狩りをする恐鳥》が《発掘》で戦場と墓地を行ったり来たりする所を。正直侮っていました。あんなに打点が高いなんて皆思ってなかったと思います。
ともあれ、今後はこれらの黒いビートダウンも増えそうです。元から評価高かったわけではないんですが、《恐怖》系統のカードは更に評価を落とすことになりそう?他に優秀な除去ももらってるから余計に。
と言うわけで、黒が続いてしまうんですが《悪魔の布告》と《冥界のスピリット》を迎えた黒系のコントロールにも触れておきましょう。いや本当に嬉しい。布告除去使うとなると今まで《残酷な布告》使ってましたからね皆。やっぱり並ぶ前にスタックして除去できたり、速攻持ちを捌けることの安心感は段違いです。ただ他の除去の選択肢もそう豊富なわけではないので、布告二種の体制にするのも手かも。《冥界のスピリット》は自分がわざわざ触れることも無いでしょう。しかし《冥界のスピリット》を取る方がいいのかそれ以外の小回りの利く生物を取る方がいいのか…。黒単に限っても《よじれた嫌悪者》がいますし、他のカラーのコントロールでも《堅牢な防衛隊》など採用したい生物は少なくない、ハズ。もっとも、その取捨選択もデッキ構築の醍醐味!とりあえずネザー採用型の黒コンは感触良いのが一つできましたので近いうちに紹介できれば。
白青黒と続いて紹介してきたので、お次は赤に参りましょう。まずはなんといっても《ウルザの激怒》!単純に追加の3点火力として考えてもありがたい一枚です。キッカー込で唱えるとなるとウルザトロンに頼ることになりそうですが、それはそれでなんか妙にエモい。環境に居座る青白コンをぶち抜ける一枚なので期待大。でも一緒に《金粉の光》と言う打ち消しでも軽減でもない対策が再録されているのは面白いところ。(元から《象牙の仮面》があるしそもそも絶対開発はそんなことは考えていない)
先日のGPでも赤緑トロンが結果を残したことですし、その手のトロンにはじまり多くの赤いデッキで見ることになりそうです。ほかにも《溶岩の投げ矢》に《炎の稲妻》と、フラッシュバック付きの火力を二種類もらえたことですし、赤いデッキはメインサイドともに何をメタるかで採用するカードに好みが出そうです。個人的には《溶岩の投げ矢》は悶絶モノですね…。
そして火力だけではありません!メタゲーム上位にいるゴブリンは《ゴブリンの女看守》を新規に獲得しました。ゴブリンデッキだけでなく、様々なデッキで《包囲攻撃の司令官》の水増しに使われるかも?ただ同時に《エラダムリーの呼び声》も公開されていますし、基本はゴブリンデッキでの登用になりそうです。なんにせよ《ゴブリンの戦長》を続々戦場に呼び出されたら一たまりもないですね。アグロデッキ待望の《無謀なる突進》も注目の一枚。コントロールを追い落とせるでしょうか?爆発力に期待がかかります。そして忘れちゃいけないのが《略奪》!黒緑ランデスを使っている立場からすると赤緑ランデスがうらやましくもあり。旧モにおける《略奪》に関しても長々語りたいことがあるので、また別な機会にじっくり。
続いて緑。ここも環境を激変させる一枚が。そう、《起源》のエントリーです!墓地に落とす手間はありますが、同時に獲得した《クローサの大牙獣》や《花の壁》ともども消耗戦に強いデッキを構築できそうです。実を言うと青白コンが相手の墓地に触る手段と言うのが《トーモッドの墓所》くらいしかないこともあり、こちらも青白コンを食うことが期待されていたり。上記の三枚のパッケージを用いた緑系のミッドレンジはかなり自由に組めそうで、文字通り色々なタイプが出てくる予感。《クローサの大牙獣》なんかはトロンでも採用が出来そうです。ただしその手のデッキは序盤の立ち上がりが弱点。マグロになってしまわないよう、各々の構築力が試されるところ。余談。象を消滅させる《大クラゲ》やキャッチできる《花の壁》が新たに加わったことで《獣群の呼び声》が評価を落とし始めたのは驚きました。まさか象がその地位を追われるなんて…。まああくまで理屈の上での話なので、普通に対処しようとすると恐ろしくしんどい。
象は許さない。
緑はほかにも《敏捷なるマングース》の再録は大いに話題になりましたね。旧枠モダンでは3/3はすぐに象と相打ちしてしまいますが、コイツを《起源》で回収し続けたらと思うと中々に空恐ろしいことに。既存のリーススレショには一緒に入ってそうですね。《秘教の処罰者》の方がフィニッシュ性能は高いけど。でも青白コンを見るならこちらに軍配が上がるかな?他にも起源で回収すると面白そうなのが《胞子カエル》です。単純に追加の《濃霧》と考えてもいいですし、戦闘では死ななくなるのでコンボデッキのサブギミックとしてどうでしょうか?《永劫の輪廻》との組み合わせも面白そうです。輪廻カエルって書くとすごい遊戯王っぽい。話は前後しますが、《花の壁》の獲得でステューピッドグリーンも再現できるようになりましたね。《起源》や《再供給》と合わせて墓地利用を後押しする《新たなる芽吹き》も獲得したことですし環境に森が増えそう。《エルフのチャンピオン》擁するエルフデッキや緑単アグロの《猫族の戦士ミリー》は今後見かけるかな?(少なくとも自分はミリーを使います)
さて、多色とファクト、それと紹介に困った面々もまとめて残りもザックリ行きましょう!
まずはコンボ!《胞子カエル》や《起源》、更には《発掘》の獲得により現実味を帯びてきた《永劫の輪廻》コンボ。そこにもう一つ加わったのが《狂気の祭壇》です。《陰極器》+《永劫の輪廻》+《狂気の祭壇》で無限LOになります。そしてもう一つの注目株が《リスの巣》!ミシュラランドをはじめ土地を生物にする手段には何故か事欠かない上に《侵入警報》もプールに存在しますので、リスアラームが組めそう。いつのどんなデッキだよリスアラーム。無限トークンからどう勝つのか?でもまた好みが出るところ。
《エラダムリーの呼び声》が来たのも大きな収穫です。と言うかインスタントなのおかしくない?今まではシルバーバレット戦術を取ろうとすると《奇妙な収穫》に頼らざるを得なかったのですが、今後はこちらに枠を譲ることになりそう。トリーヴァコントロールなどで《神秘の蛇》を引っ張ってきたり、リーススレショで《包囲攻撃の司令官》や《秘教の処罰者》などのフィニッシャーや《荊景学院の戦闘魔道士》のような優秀な除去を持ってくるのもよし。緑白ならまず考えるべきカードになりそうです。コンボデッキでも必要な生物を探してくるのにも重宝しそう。
オンスロートのサイクリング土地サイクルはタップインが許容できるデッキなら問題なく入りそう。悪用する手段となると中々ないけれど、単純にスレッショルド達成を目指すのにも悪くない、のかなあ?でも根囲いで加わった土地が土地以外のカードに化けるのはすごく強そう。
《未来予知》はいろいろと使いどころがありますよね。単純に青の混じったコントロールにアドバンテージ源として投入してもいいし、殴るデッキでの息切れ防止に《実験の狂乱》のような使い方もアリ、かも。にしても設置に5マナかかるので安定した運用は難しそう。元からエンチャントへのヘイトが高い環境で生き残れるだろうか?
残りはちょっと評価の低い連中を挙げて終わり!《エルフの激憤》は流石に使いまわせるからと言ってこの修正値は物足りない。でも《稲妻》をはじめ火力から生物を守りたくて仕方がないデッキなら追加の《巨大化》として居場所を見つけるかもしれない。《締めつける綱》はなんだかんだ言って青いコントロールには自然に入りそう。《新たな信仰》と好みで選択するくらいには強いカードだと思うけれども、環境で見ることになるだろうか?《避難》は相手が単体除去多目ならサイドからの活躍ありそうですよね。アドバンテージを失わないのはそこそこ魅力的。《禁制》はやっぱりちょっと物足りない。3マナ域の強いカードに間に合わないことが何よりのネック。《金粉の光》は流石に《象牙の仮面》でよさそうだし、《再建》は《ハーキルの召還術》すら使われていない環境なのでかなーり怪しい。《ナントゥーコの養成者》はなんかもう一声あれば強かったかもしれない。
ここまで一通り追加カードに触れつつこんなデッキが出てきそうだなと予想をしていきましたが、前述したフリプ会に実際に持ち込まれたデッキもチラホラ。挙げていないものだと他にもドレッジなんかが組まれていましたね。《敏捷なるマングース》と《悲哀の化身》がズラズラ並ぶドレッジは旧枠モダンだけ!はじめてあのデッキ見たときは謎の感動に襲われました。すごいんですよ本当に。一度体験してみてほしい。
これらを踏まえて。新環境は墓地利用が流行しそうです。早いデッキならそこまで気にしなくてもよさそうではありますが、ゆっくり目のデッキでは《起源》の生み出すアドバンテージの前に一方的な消耗を強いられることでしょう。《冥界のスピリット》や《発掘》なんかも多く見ることになりそうなので墓地対策は基本になりそうです。もうメインから積んでもいいくらいだと思います。《起源》系のデッキはマジで大流行しそうなので前述の森渡り持ちのクリーチャーが勝負のカギを握る局面も出てくるかも?また、妙に皆ビルダー気質なので今まで実績のあまりない黒緑の組み合わせに可能性を見出す傾向があるかな?と思ったり。ハスク、ドレッジにはじまり《起源》系のミッドレンジと墓地をいじるならやっぱり黒緑と言った感じになりそう。でもリアニはどうなんでしょうね、やっぱり《秘教の処罰者》擁する白緑になりそう。
新たなアーキタイプの誕生、隆盛によって皆さんが最初に認知した時であろう12.5%の衝撃は今も健在、いやそれどころかより混沌とした時代に突入しようとしています。次のGPで頂点取るのは下馬評通り青白コンか?ゴブリンか?それとも他の何かか!?七月も目が離せません。場合によってはM20で再録されたものも加わりますからね。本当に予測不可能な領域にあります。旧枠モダン、始めるなら今しかない!カジュアルフォーマットのくせにやたら情報が充実しているから始めやすい!自分だけのデッキを組むのも勿論、懐かしのあのデッキの再現だって出来ちゃいます。ストレージ、ひっくり返してみませんか?ではまた!
↓旧枠モダン関連の情報収集に関してはこちらでまとめています
【初心者向け】旧枠モダンのデッキ、どう組む?
お久しぶりです。気付けば前回から一か月も間が空いてしまいました。
先日のMF京都にて、サイドイベントとして2回も旧枠モダンが行われたそうで。参加者の方も1回目は19人、2回目は10人とのべ29人!実にたくさんの方が参加されたらしく、現地へ行けなかったことを残念に思います。こうしたプレイヤーの増加だったりもあり、前回サイドイベントが行われたGP名古屋終了時からしても興味を持つ方が爆発的に増えたように感じます。MF横浜でも引き続いてサイドイベントでやってほしいとの声も多くあるようで、いちプレイヤーの僕としても嬉しい限りです。しかし、そんな方々の多くが「どうデッキ組めばいいのか分からない」と頭を悩ませているのではないでしょうか。
「そもそもどんなカードが使えるのか?」
「どんなデッキが組まれているのか?」
「メタゲームはどうなっているのか?」
今回はそんな疑問の数々の解消になればと、普段僕が旧枠モダンの情報を集める際どうしているのかを紹介したいと思います。内容は以下の公式の記事と被ってしまう点が多々ありますが、何卒ご容赦を。
old-flame-modern.hatenablog.jp
old-flame-modern.hatenablog.jp
old-flame-modern.hatenablog.jp
目次
1.カードリストを眺めてみよう
まずはカードプールを把握するところから、と言うことで旧枠モダンに対応したカードリストのご紹介です。普段「こんなカードは無いだろうか」とカードを探す際はWisdom Guildにお世話になる方が多いかと思います。おおよその値段等の情報が掲載されwikiへのリンクもある便利なサイトですので、僕も普段からお世話になっているのですがカード検索の欄をどの様に弄っても旧枠モダンに対応したリストの抽出は今のところ不可能でして。じゃあどこなら対応したリストが抽出できるのか?それがこちらのサイト、Scryfallになります。
Scryfall Magic: The Gathering Search
こちらの「Advanced Search」を用いることで、限りなく旧枠モダンのカードプールに忠実なリストが抽出可能です。では、実際にどのように検索を行うのかをご紹介しますね。
Advanced Searchをクリックしていただくと、様々な検索条件を指定するページへとうつるかと思います。カード名にはじまりテキスト、カードタイプからサブタイプまでこのあたりの使い方はWisdom Guildのカード検索機能と大して違いはありません。
今回はさらにスクロールしていった先の条件を指定して、旧枠モダンのリストの抽出を行いたいと思います。まず、少しスクロールすると出てくる「Formats」の条件から。左のボックスは「Legal」を、右のボックスは「Modern」をそれぞれ指定してください。
次に、「Criteria*2」のボックスに条件を指定していきます。このCriteriaこそがScryfallを最強の検索エンジン足らしめる要素だと思います。論より証拠、ここに「Nonfoil」「Old」とそれぞれ入力してください。これで条件の指定は終わりです。
ここまでの入力が終わったら準備完了です!ページ下部の「Search with these options」をクリックしましょう。すると、以下の画像のようにリストが表示されると思います。
こちらがズバリ、旧枠モダンのリストになります!ラヴニカの献身にて再録された《吸収》を含めて現在はきっかり900種類*3。ここからカード名やテキスト、カードタイプなどの条件をAdvanced Searchのページで加えていくことで、更なる絞り込みが可能です。
他にも様々な条件の指定も可能でして、画像ではなくテキストでの表示もできますし、更には日本語での表示も行えます!*4Advanced Searchのページだけではなく、検索結果のページ上部にあるボックスでもソート順の指定ができますので、そちらもご活用いただければと思います。
2.どんなデッキがあるか調べよう
こうして旧枠モダンのリストを自在に取得できるようになったことですし、次はデッキに関する情報を集めていきましょう。しかし、カードリストの把握がScryfallを用いることでスマートに行えたのと違い、現状こちらは地道な情報収集となります。
皆様も経験があることだと思いますが、最近情報の発信・交換はTwitterで行われるのが一般的になってきましたね。旧枠モダンもそれは例外ではなく、多くの有志によって作成されたデッキのレシピが投稿されています。
上記リンクが「旧枠モダン」と「旧モ」で画像検索をした結果になります。対戦の様子や観光の様子その他情報発信に雑じって多くのデッキレシピが投稿されているのが確認できるかと思います。*5当然ですが、乱雑に投稿されたレシピの中から目当ての物を探し出すのは至難の業です。個人個人によってデッキの呼び方も違ったりしますから、キーワードでの絞込みにもどうしても限界があります。ただ、最新の大型大会後などはソリューションとなるようなデッキが見つかるかもしれませんから、そういうタイミングでは要チェック!
Twitterでは情報収集に適さないということで、お次はこちらを。なんと、有志の方がこうしてMTGGOLDFISHにて、投稿されていた旧枠モダンのデッキレシピをまとめて下さっています。
これらは基本的になんらかの大会に参加した方のデッキレシピです。ありがたいことに、日付や大会での順位まで記載されています。*6アーキタイプ毎に名前も統一されていますし、デッキを探す際はこちらが一番便利かなと。
また、こちらのまとめを作っているさとーさんは人力で旧枠モダンの日本語カードリストの作成なども行っています。僕は上記Scryfallよりもこちらを眺めていることの方が多いかもしれません。
この他にも、僕を含めて多くのプレイヤーがデッキの紹介記事を書いています。「旧枠モダン デッキ ブログ」などのワードで検索をかけてもらえれば結構な数ヒットするかと思います、そちらもご活用ください。
3.やるだけやったらwiki頼み(?)
ここまで、カードリストの取得の話だったり既存のデッキの探し方について簡単に紹介してまいりました。基本的にはこれを繰り返してもらえれば旧枠モダンに参戦するには困ることはないことと思います。でも、自分らしいデッキを組みたいとなるとまた話は変わってきますよね。そういう時はもう思い切ってMTG Wikiに頼りましょう。MTG Wikiではカジュアルフォーマットのデッキの記録は扱っていません。ですが、かつてトーナメントシーンに存在した数多のデッキの情報があります。旧枠モダンのカードプールには、かつては何らかのデッキの重要なパーツだったカードが多くあり、代用する形になってしまうとは言えそれらの情報は大いに参考になるということですね。
INVブロック構築にはじまり後にスタンやエクテンでも組まれたSSS、USG~MMQ期のアングリーハーミットにCHK~RAV期スタンの8ヒッピーまで。実に様々なデッキがこれまでに旧枠モダンのデッキの参考として引用されてきました。黒コントロールなんかもODY~ONS期のものと結構パーツが被っていますね。
というわけで、気になるカードを見つけたらMTG Wikiで大会実績なんかを探してみましょう。きっとデッキ構築の助けとなるはずです。
4.おわりに
これまで、簡単に旧枠モダンの情報の集め方についてまとめてみました。リストの把握、デッキの調べ方、実際にどう組まれてきたかと順を追っては見ましたが、やはりカジュアルフォーマット。旧枠モダンに王道なし、といった感じになってしまいましたね、すみません…。モダンホライゾンと言う黒船によってどう環境が動くのか、まだまだ分かりません。今、皆さんが興味を持っている旧枠モダンは本当に半年もしないうちに終焉を迎えているかもしれないし、更なる発展を遂げているかもしれない。なんにせよ、どこか懐かしくも全く新しいフォーマットである旧枠モダン、やるなら今なんじゃないかと思います。ではまた!
え?「メタゲームの話はどうした」って?
そんなの俺が知りてえんだよ!!!!!
今度こそおわり
旧モPT反省記(BGランデス案内の2)
気付けば前回の投稿から1週間!ゆっくりしすぎましたね。今回は完全に自己満足なのでざっくばらんにやっていきます。
目次
1.BGランデスを持ち込んだ理由
これはもう単純で、手持ちの中で一番勝てそうだったからというのが大きいです。明確に多くの詰みカードが環境に存在する上にろくに調整ができていない黒コントロールや、組んでからろくに弄ってすらいない緑単ストンピィでは確実に混迷極まった旧モのメタには太刀打ちできなかったでしょう。
12月の旧モGPにて8ヒッピーとして産声を上げ、丸2か月ほど調整を続けたからこそ「このデッキなら勝てるのでは」と持ち込むに至りました。実際、前回も書きました通り多くのデッキに対し五分五分に持ち込めるこのデッキはメタゲームがあるんだかないんだかさっぱりな旧モ環境にあっていたと思います。ただ、まだまだ調整は足りなかったようで、1-3となり、4R目にてドロップという結果に。
リプライツリーって形で投下してたので、あらためて8ヒッピー。残酷な布告、やっぱりこのカード何もしないな!!!!! pic.twitter.com/IcS4evD4z1
— ひろぼう (@1996_hirobo) 2018年12月15日
2.各マッチの反省
それでは各マッチの戦績を振り返りつつ何がどうダメだったのかを振り返ります。
1R目 vsURマグニボア
×○○
はい、唯一勝ったマッチです。が、落とした1G目が大問題でして。僕が相手のデッキをカウンターバーンと誤認していたことも理由の一つではありますが、迫害の指定カラーを青と宣言した結果相手のハンドが稲妻×2、怒鳴りつけ×2、猛烈に食うもの、山、と見事に外してしまいまして。4マナ使って何もしない、この大きなテンポロスもありそのまま火力地獄に沈みました。
初期に比べて大きく多色化が進んできた旧枠モダン環境で《迫害》をアドバンテージソースにするのは不安だなと、前々から感じてはいましたが明確に裏目に出ました。うまく決まらなかったことは何度かありましたが、ここまで盛大に外したのははじめてのこと。2G目以降は相手の軽い事故もあって土地破壊でハメられたので勝てましたが、前述の一件は笑い話としてだけでなく調整不足を実感する一幕でもありました。
2R目 vsUGグランビル
×○×
身内(?)卓で気が緩んだなんて言いません(1R目は二人して浮かれきっていたけど2R目以降は二人して真面目にやってたし)*2、前回記事でも書きましたがデッキに多く存在するパワーの低いカード、それらを多く引き込んでしまい接戦の末に負けました。こちらのダメージソースの多くが緑の生物なこともあってサイド後は冬眠の分あちらが微有利(ホントか?)でもありますし、こちらが《深淵の死霊》を解雇したことで《ペンデルヘイヴン》の支援を受けた相手のクロックを受け止める手立てが減っていることもありますが、それにしたってあとたったのライフ2点を詰められなかったショックは大きかったです。後半の無駄牌をどうするか、前回記事でも強調した問題点が浮き彫りになりました。
紹介
対戦相手の餅饅頭さんによる旧モらしいエピソード(?)に溢れた、調整と対戦の記録です。とても力の入ったものですので一読いただければ。
ancovered-mochi.hatenablog.com
3R目 vsBRコントロール
××
完敗でした。プレイングもダメでしたしマリガン基準もだめ、はしゃぎ過ぎた反動とか言ってる場合ではないですね。逆にランデスされた上から存在を忘れていた(むしろよく忘れられたな)《包囲攻撃の司令官》の鮮やかな着地…。何もかもダメダメでした。デッキどうこうではなくもうプレイヤーがダメ。精進します…。
4R目 vsドロマーコントロール
○××
ドロマーコントロール、とは言いましたが、後に聞くところによればメインには《燻し》を、サイドには《強迫》をタッチしたタイプの青白コントロールといった趣のようで。この1G目はランデス戦略がうまくハマってくれて、2G目も相手のメサ全力起動に対応しての《帰化》など、木偶人形みたいだった3R目に比べればだいぶマシだったのですが根本的な解決には至らず。ここにきて、デッキのマナベースに大きな疑問を抱くようになりました。(こちらは詳しく後述します)
ここでドロップ。最後まで遊びたかったんですがお腹減ったのと旧モモミールやりたかったのとありまして。
3.デッキそのものの見直し
各マッチを振り返り、デッキの抱える問題点を細かに洗い出してきたわけですが、それをどう反映していくかを考えていきます。
・《迫害》はもう弱い
さて、前述の通り僕は見事に《迫害》の色の選択を誤ってマッチを落としている訳なんですが、色を間違えたからとかそういう問題でもなくなって来ているんですよね。なんといっても2色以上が標準の環境になってきましたから、そもそもの効き目が薄くなってきているのです。そこに加えて色の指定による不安定さもありますから、決まれば大きなアドバンテージを生み出してくれるのですが決めることがそもそも難しくなってしまっています。強いカード、だけれども環境にはあっていないと判断せざるを得ません。デッキの戦術からして、《迫害》の枠は《呆然》にするのがよさそうです。他にも《荷降ろし》ならば終盤に引いてしまった場合により良い回答を探しに行けますので候補足り得るでしょう。
・不要牌の処理
なかなか難しいのがこちら、不要牌の処理。終盤に引いてしまったマナクリーチャーや無駄な土地…。これらをどう活かすべきなのかを考えます。
まあ活かすもクソもルーティングしたいよねルーティング!捨てたら引く!引いたら捨てる!新陳代謝!というわけで候補に挙げたいのは《キマイラ杖》《愚鈍な自動人形》《ゾンビの横行》の三種。《キマイラ杖》であれば終盤に引き込んだマナソースもサイズアップという形で活かせますし、《愚鈍な自動人形》《ゾンビの横行》の二者はそのままクロックにできます。場合によっては引きに行ける点も《愚鈍な自動人形》の大きな強みですね。終盤に無駄なく動けるようになるカード、その不足がこのデッキの明確の弱みでしたのでなんとしてもこれらのうちどれかは入れたいですね。
・甘えたマナベース
なんでか知らないけど僕は《樹上の村》を1ターン目に緑マナが出せる土地として平然とカウントしていたんですよね。しかも《森》よりも《沼》が多いし。そりゃマリガンも増えるよね。そして、痛い土地筆頭《真鍮の都》。回していて気付いたんですがこのカード本当に2枚も必要なんでしょうか…?1枚でいいのでは…?と疑問発生。兎にも角にも、マナベースの見直しもしなければと思います。
4.おわりに
そこそこ勝てるようになってきたし完成と言っていいだろう、と甘い考えで乗り込んで見事な負けっぷりを披露した反省もこのあたりで〆たいと思います。幸いにも、まだまだやれることがあるわけですからね、あきらめず今後も改良を続けたいと思います。
ではまた!
【旧枠モダン】BGランデス案内
先日行われた旧枠モダンPTから早くも一週間が経とうとしていますね。記憶が残っているうちに、使用デッキBGランデスの解説とその結果について残しておきたいと思います。全部書くと長くなりそうなので、今回はBGランデスの解説の方を。
目次
1.BGランデス概要
昨日の旧枠モダンPTで使用したBGランデスです。結果は1-3と奮いませんでしたが、楽しかったのでヨシ!今後も機会があれば調整したい。
— ひろぼう (@1996_hirobo) 2019年2月11日
(基本土地は沼8の森5) pic.twitter.com/fH8ZHK9ETr
Creature(13)
1《トリスケリオン/Triskelion》
4《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》
4《深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow》
4《極楽鳥/Birds of Paradise》
Sorcery(16)
4《すき込み/Plow Under》
2《迫害/Persecute》
2《汚れ/Befoul》
4《涙の雨/Rain of Tears》
4《獣群の呼び声/Call of the Herd》
Instant(7)
4《恐怖/Terror》
3《燻し/Smother》
Land(24)
8《沼/Swamp》
5《森/Forest》
2《真鍮の都/City of Brass》
1《反射池/Reflecting Pool》
4《樹上の村/Treetop Village》
4《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes》
Side(15)
2《コカトリス/Cockatrice》
2《ボトルのノーム/Bottle Gnomes》
1《消えないこだま/Haunting Echoes》
3《強迫/Duress》
3《帰化/Naturalize》
2《氷の干渉器/Icy Manipulator》
2《鋸刃の矢/Serrated Arrows》
まずは基本的な回し方を。1マナのマナクリーチャーから3マナの呪文につなぐ、以上!この辺りはRGのランデスと変わらないと思います。ただ、《石の雨》と違い《涙の雨》が黒のダブルシンボルを要求してくるため、マナクリーチャーとして《極楽鳥》に加えて《深き闇のエルフ》を採用しています。これにより、ライフペイの必要こそありますが安定して2ターン目から相手の土地を割りに行けます。
さて、ここからがBGならではの要素です。相手の出鼻をランデスでくじいた後は《惑乱の死霊》と《迫害》で相手の手札を叩き落としに行きます。土地が詰まってハンドが溜まっているでしょうから、そこをしっかりと突くことが出来ればクソゲーの始まりです。
その後、《すき込み》でドローもロックできればあとは《獣群の呼び声》や《トリスケリオン》等で速やかにゲームを終わらせるだけです。
2.サイドボーディング
このBGランデスがどんなデッキかと言えば、基本的にだいたいのデッキに対して5:5くらいのデッキです。多色デッキであればランデスはより効果的になり、単色デッキであれば《迫害》の効果は絶大になります。アグロデッキであれば象は大きな壁となり、コントロールであればハンデスとランデスはやられたくないことの筆頭となるでしょう。
しかし、サイド後の後手など《涙の雨》が使いにくいマッチなどもありますし、後述の問題点により優位を覆されやすいのもまた事実です。そのため、相手のデッキにあったサイドボーディングをしっかりと行わなければなりません。
Case 1.相手がビートダウンの場合
基本的にはランデスなど打っている暇は無いと考えてください。《涙の雨》は先手後手問わず抜くべきでしょう。ただし、ボードの優位が確立できれば《すき込み》で蓋をするのは非常に有効な手になりますので、1枚か2枚は残しておいていいかもしれません。ではサイドボードから何を入れるべきか?メインボードの《恐怖》、《燻し》と合わせてBGコントロールとして動けるようにしていきます。1/1を多く抱えているデッキ相手ならアドバンテージが取れて、しかも3/3同士の睨み合いにも有効に働く《鋸刃の矢》は必須でしょう。無色であることもポイントが高い。同じく無色の《ボトルのノーム》や空飛ぶバジリスクこと《コカトリス》等をブロッカーとして投入します。《氷の干渉器》も可能な限り入れておきましょう。
対ビートダウンの例
Out
《涙の雨》×4
《すき込み》×4
In
《コカトリス》×2
《ボトルのノーム》×2
《氷の干渉器》×2
《鋸刃の矢》×2
あくまでも一例で、相手が仮に茶単トロンのようなアーティファクトクリーチャー中心のビートダウン等であれば《恐怖》を《帰化》に入れ替え、ランデスは全部残す様にしてください。無色なので《迫害》も何もしません。
Case 2.相手がコントロールの場合
相手のカラーによって抜くカードが少しだけ異なります。相手が白かった場合、先述の《聖なる場》は警戒しなければいけない一枚です。しかし、《涙の雨》を全て抜くことでその《聖なる場》を完全に腐らせることが出来ます。なのでサイド一戦目は《涙の雨》は抜きましょう。かわりにハンデスの《強迫》とコントロール殺しの《消えないこだま》を投入します。《迫害》などでうまいことハンドを空っぽにしたところに繋げられれば勝ちがグッと近づきます。他にも《聖なるメサ》などの厄介な置物対策に《帰化》は可能な限り取るようにしましょう。
対白系コントロールサイド後1戦目の例
Out
《涙の雨》×4
《恐怖》×2
《燻し》×3
In
《消えないこだま》×1
《強迫》×3
《帰化》×3
《氷の干渉器》×2
サイド後2戦目のサイドボーディングはまた少し変えます。相手のデッキやハンドを見て、もしくは実際に置かれるなどして《聖なる場》の投入が確認できた場合《涙の雨》はそのままサイドアウトしておきましょう。逆に、投入されていないことが確定した場合や先手の場合は戻してください。戻すスロットの確保は除去の枠から効果が薄いものを抜くことで作るのがいいかと思います。
白系のコントロールではなかった場合は、ハンデスとランデスを中心にして除去の枠をまったく割かないようにしてしまっても問題はないと思います。
対非白系コントロールの例
Out
《恐怖》×4
《燻し》×2
In
《消えないこだま》×1
《強迫》×3
《氷の干渉器》×2
3.問題点
旧枠モダンプレイヤーには周知の事実ではありますが、対向2色デッキのマナ基盤はとても貧弱です。2色土地が《ラノワールの荒原》等のペインランドサイクルしかないため、どうしても安定性を欠く《反射池》やダメージの大きい《真鍮の都》に頼ることになります。そこへ更にこのデッキでは《深き闇のエルフ》までもが採用されています。その結果、自傷ダメージが無視できない値になってしまっています。マナを出しているだけで確実に5点近くは持って行かれてしまいます。
次に、マナクリーチャーの大量投入。合計8枚ものマナクリーチャーが投入されていますので、後半に不要牌を重ね引いてしまうなんてザラです。BGというカラー自体が旧枠モダンではフィニッシャー不在により「勝ちきれない」と言われていますが、このデッキはそれに輪をかけて勝ちきれないゲームが多いです。そのため、最後の一押しとして僕は《トリスケリオン》の採用に至りました。不要牌の整理という観点では《愚鈍な自動人形》も今後試してみたいですね。
こういったさまざまな問題を抱えているため、ハマった際は相手に何もさせないレベルのMtGの否定っぷりを見せてくれるのですが、逆に何もできずに負けることもよくあります。往年のプロプレイヤーの言葉通りと言いますか、まあトップメタがランデスまみれだったら、コントロールまみれよりもやりたくないでしょうしローグのポジションに甘んじているくらいがいいのかもしれませんね。使っている僕が言うのも変な話ですが。(勝ちを捨てている訳ではない)
4.おわりに
というわけで、三か月ほど調整を続けてきたBGランデスの案内でした。次回は旧枠モダンPTでの戦績や持ち込んだレシピの改善など、そういった内容になるかと思います。
また、TeamY's様にて、僕の使っているものではありますが最新のレシピを常に公開していますので、デッキテスター機能で一人回しの相手などに是非。
それでは!
*1:当日持ち込んだもの