虚無の上澄み

旧枠モダンなど、カジュアルなMtG関係の日記(?)…のはずだったんだけどなあ…。

【旧枠モダン】令和の黒コンの話

 モダンホライゾンのプレリも目前!それとは一切関係なく、前回の宣言通りまずは新規追加を採用した自作の黒単コントロールの話をしたいと思います。

 

↓前回のモダホラ追加後の予想はこちら

hirobo-1996.hatenablog.com

 


 まずはおさらいから。黒の追加は墓所のネズミ》《冥界のスピリット》《屍肉喰らい》《発掘》《悪魔の布告》の五枚。それぞれがとても強力なカードであることは、今更語ることでも無いでしょう。

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ニュー(?)フェイス

 

 まず、コントロール的に嬉しいものが待望の《悪魔の布告》ですね。知っての通り、今まで布告除去を使おうとすると《残酷な布告》か《墓への呼び声》のどちらかから選ぶことになっていた訳ですが、そのどちらもあまり使い勝手が良いとは…。それらと比べると、やっぱり《悪魔の布告》は違います。インスタントであると、その一点がこれほど大きいとは。見くびってました。速攻持ちにもある程度対処できるし、生物キャストにスタックしての除去も出来る。触りにくかった《惑乱の死霊》や《影魔道士の浸透者》にも《燻し》とあわせて触りやすくなったのも評価点。いやまあそれは前述した既存の二種の布告もそうなんですけどね。ともかく、除去コンでありながらどこか単体除去の性能に不安があった旧モの黒コンにとっては、ここのテコ入れはとてもありがたい。

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プロモの使いどころ、ありますよ。

 

 次に大きく黒コンを変えるのは《冥界のスピリット》かなあと。とは言えぶっちゃけ好みの問題なんですよね。優秀なフィニッシャーである《夢魔》やいつ引いても嬉しい《よじれた嫌悪者》、更には今後活躍が期待される《萎縮した卑劣漢》等々。使いたい生物はいくらでもいる訳で。その辺りとのトレードとなると厳しいのかなあとも思います。それでも繰り返し表れるチャンプブロッカーはやっぱり優秀です。《ファイレクシアの闘技場》で積極的にライフを削る以上、それを半永久的に守れる安心感は中々。盤面を膠着させることに特化したタイプなら、他の生物とのトレードでも入れたい一枚なんじゃないかと思います。個人的にはこの間まで使ってた黒コンのリストがグチャグチャだったんですけど、思い切って《冥界のスピリット》を採用することで綺麗になりまして。そこを一番評価してます。あれ?

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飛んでない

 

 残りの三枚は個人的には黒コン向きではないのではと思ったり。墓所のネズミ》はメインから入る優秀な全体除去ではありますが、ただでさえライフがゴリゴリ削れるのであの自傷は見過ごせないかなあと。《発掘》はなんだかんだ《ナントゥーコの影》や《惑乱の死霊》を使うタイプなら可能性ありそう。《屍肉喰らい》は黒コンでの活用法を是非とも教えてほしいレベルで噛み合わない…。(と思う)

 かるーく振り返ってみましたが、なんだかんだ手放しで採用できるのは《悪魔の布告》だけになりそう。《冥界のスピリット》《墓所のネズミ》《発掘》はそれぞれタイプによっては入るかもと言う感じ。

 

そして実際に組んだデッキがこちら。

Main(60)

Creature(2)

2《冥界のスピリット/Nether Spirit》

 

Sorcery(10)

4《堕落/Corrupt》

1《消えないこだま/Haunting Echoes》

1《魔性の教示者/Diabolic Tutor》

4《もぎとり/Mutilate》

 

Instant(9)

3《恐怖/Terror》

4《悪魔の布告/Diabolic Edict》

2《燻し/Smother》

 

Enchantment(8)

2《墓への呼び声/Call to the Grave》

4《ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena》

1《ゾンビの横行/Zombie Infestation》

1《苛性タール/Caustic Tar》

 

Artifact(7)

3《氷の干渉器/Icy Manipulator》

4《精神石/Mind Stone》

 

Land(24)

21《沼/Swamp》

3《産卵池/Spawning Pool》

 

Side(15)

1《消えないこだま/Haunting Echoes》

2《精神ヘドロ/Mind Sludge》

2《蔓延/Infest

4《強迫/Duress》

2《死体焼却/Cremate》

1《ウルザの鎧/Urza's Armor》

2《道化の帽子/Jester's Cap》

1《キマイラ杖/Chimeric Staff》


 キーカードに色付けるの楽しい。まずはメインに採用されているカードから解説していきましょう。

 

《冥界のスピリット》
 早速採用しました。僕は布告の水増しとアドバンテージ源、二つの理由で《墓への呼び声》を採用していまして。それの維持としても有効なことに着目しました。勿論、無限に帰ってくるチャンプブロッカーが弱いわけがなく。あと前述の通り、デッキがグチャグチャになってたので余分な生物を抜く思い切りのためでもあったり。

 

・《恐怖》《燻し》《悪魔の布告》
 小回りの効く単体除去です。それぞれに違った弱点があるので三種を併用。《恐怖》はファクト生物が流行るなら《闇への追放》や《破滅の印章》との入れ替えも検討していいかも。ただ、《略奪》が登場したこともありその手のデッキは少ない気がする。ファクト生物は素直に《氷の干渉器》なんかで足止めしたほうが裏目は少ないかも。《燻し》はぶっちゃけこの中で一番怪しい除去です。この間のフリプ会に持って行って実感したことは、《起源》系のミッドレンジに効き目が薄いこと。《樹上の村》の起動とか象トークンが来るまでハンドでダブつくのでムカついて《恐怖》と枚数入れ替えました。と言うか《スキジック》にすら当たらないのは大分マズイ。ステロイドにしろゴブリンにしろ、そのあたりのデッキのカードはまず《恐怖》で除去できるのでますます怪しい。でも黒ウィニーの隆盛が想定されているので、最低限は残しておきたい所です。

 

・《堕落》《荷性タール》
 説明不要、このデッキのメインのクロック。《荷性タール》は《崇拝》や《物語の円》をはじめダメージ軽減に強いのでかなり重要だと思っています。当然ですがヤバかったら《堕落》は生物に当てたりしてください。自分の《産卵池》とか《冥界のスピリット》がありますので打つ先にはあんまり困らなかったり。対応して《今わの際》とか打たれたらウケるな。

 

・《氷の干渉器》
 旧モ最強のタッパー。これで足止めして、《もぎとり》までの時間を稼ぐ。旧モ黒コンの基本戦術の一つですね。他にも土地もしばれるのはかなりの利点。特筆すべき点として。今後は《金切るときの声》のフラッシュバックを妨害可能と言う点も見過ごせません。

 

・《もぎとり》《墓への呼び声》
 アドバンテージの取れる除去。両者共にプロテクション黒や被覆の上からでも除去できるのがミソです。こちらはもう生物が《冥界のスピリット》だけですから、なんの気兼ねもなくぶっぱなせます。《墓への呼び声》はここで書くと長くなるので簡単に。アドバンテージの稼げる布告除去であり、性質上《氷の干渉器》との相性が良いです。

 

《消えないこだま》
 これからの旧モは《冥界のスピリット》や《起源》、二種のスレショ持ち生物を考えると墓地対策は必須となるでしょう。更にコントロール相手にもそれなりの有効打となるので、メインに一枚サイドに一枚と多目に取っています。《堕落》を探しに行ける《死体焼却》も優秀な一枚なのですが、メインではちょっと力不足を感じサイドに。単純に《起源》をフル活用する様なデッキ相手に一枚一枚ちくちく抜くのは効果が薄いなと感じたんですよね。それでこちらに。あと単純に派手好き。

 

・《精神石》
 《よじれた嫌悪者》が採用できなくなったので、マナを伸ばす代替手段として投入。単純に《もぎとり》などのアクションが一手早くなるのも優秀です。《悪魔の布告》を獲得しましたので、いざって時のドローがより有効になったなあと感じます。

 

・《ファイレクシアの闘技場》《魔性の教示者》
 ライフペイしてドローしないと死ぬ病気なので闘技場四枚です。死にたがり

 

・《ゾンビの横行》
 《墓への呼び声》と相性がいいこととダブった《ファイレクシアの闘技場》等の無駄牌の活用先として投入。なんだかんだライフを詰める手段にもなるので重宝してます。

 

・《産卵池》
 無限にチャンプブロックしてくれる土地。《堕落》や《もぎとり》の威力を落としてでも採用するべき一枚だと僕は思っています。とは言え流石に三枚。《氷の干渉器》《墓への呼び声》とあわせて場を膠着させてくれます。

 

 

サイドに関しては仮組なので墓地対とハンデスギャンコマ憎しで適当に《蔓延》入れました。環境定まってきてから真面目に考えます。基本的な回し方は、まあ特筆することもないとは思いますが耐えて流しての繰り返し。相手のリソースが尽きてきたら《堕落》等で巻き返していきます。


《墓への呼び声》に関して
 この段落が書きたくて今回書きはじめましたからね。存分に語らせていただきます。

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"旧枠モダンの《The Abyss》"は自分で言ってて言い過ぎだと思う

 まず、再三主張している通り《墓への呼び声》はアドバンテージの取れる布告除去です。勿論相手が部族ゾンビだったりしたら裏目にはなりますが、一度設置したら放っておいてもじわじわ相手の場を掃除してくれるのは旧モでは代替不能な一枚だと思います。

 そして、多くの人が気にしているであろう「維持し続けることが難しい」と言う点。ハッキリ言ってなんの問題もないと思います。相手は一息にトドメがさせるとかでもない限り十分に展開は出来ませんし、一度掃除しきったら十分時間は稼げているでしょう。まあ展開次第では大きくテンポを失うことは事実ですが…。

 《氷の干渉器》《冥界のスピリット》《産卵池》、これだけの数相手の手を遅らせるカードを投入しているからこそ有効に働く、まあとにかくお膳立てが必要と言うことですがここまでやれば流石に強いと思うんですよね。なので前は一枚でしたが今回思い切って二枚に増やしました。詰めの場面では引いておきたい一枚ですから、増やして正解だったなと思います。

 ちなみにこの一枚に拘っているせいで僕は《夢魔》などの非ゾンビのフィニッシャーを取れずにいました。それも《冥界のスピリット》をすんなりと採用できた理由の一つだと思います。

 


 黒コン全体の評価に進みますね。間違いなく、除去コンとしての対応力は補強されました。それくらい《悪魔の布告》がもたらす影響は大きいものです。《チェイナーの布告》の方がよかったとか言うな。環境に適したデッキかどうかと言うと相変わらず青白コンや白コンにガン不利で、ステロイドやゴブリンにもテコ入れが入りましたし捌ききるのも難しそう。トップメタに登り詰めるには、依然として不安要素は多いままです。

 

 今回は《冥界のスピリット》を採用したタイプの紹介をさせていただきました。採用しないタイプも強化されているはずですので、どうか自分なりの黒コンを作っていただければと思います。では!