虚無の上澄み

旧枠モダンなど、カジュアルなMtG関係の日記(?)…のはずだったんだけどなあ…。

【旧枠モダン】BGランデス案内

 先日行われた旧枠モダンPTから早くも一週間が経とうとしていますね。記憶が残っているうちに、使用デッキBGランデスの解説とその結果について残しておきたいと思います。全部書くと長くなりそうなので、今回はBGランデスの解説の方を。

 

目次

  1. BGランデス概要
  2. サイドボーディング
  3. 問題点
  4. おわりに

 

1.BGランデス概要

Creature(13)

1《トリスケリオン/Triskelion》

4《惑乱の死霊/Hypnotic Specter》

4《深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow》

4《極楽鳥/Birds of Paradise》

 

Sorcery(16)

4《すき込み/Plow Under》

2《迫害/Persecute》

2《汚れ/Befoul》

4《涙の雨/Rain of Tears》

4《獣群の呼び声/Call of the Herd》

 

Instant(7)

4《恐怖/Terror》

3《燻し/Smother》

 

Land(24)

8《沼/Swamp》

5《森/Forest》

2《真鍮の都/City of Brass》

1《反射池/Reflecting Pool》

4《樹上の村/Treetop Village》

4《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes》

 

Side(15)

2《コカトリス/Cockatrice》

2《ボトルのノーム/Bottle Gnomes》

1《消えないこだま/Haunting Echoes》

3《強迫/Duress》

3《帰化/Naturalize》

2《氷の干渉器/Icy Manipulator》

2《鋸刃の矢/Serrated Arrows》

 *1

 

まずは基本的な回し方を。1マナのマナクリーチャーから3マナの呪文につなぐ、以上!この辺りはRGのランデスと変わらないと思います。ただ、《石の雨》と違い《涙の雨》が黒のダブルシンボルを要求してくるため、マナクリーチャーとして《極楽鳥》に加えて《深き闇のエルフ》を採用しています。これにより、ライフペイの必要こそありますが安定して2ターン目から相手の土地を割りに行けます。

 

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黒ダブルシンボルを2ターン目に出す苦肉の策

さて、ここからがBGならではの要素です。相手の出鼻をランデスでくじいた後は《惑乱の死霊》と《迫害》で相手の手札を叩き落としに行きます。土地が詰まってハンドが溜まっているでしょうから、そこをしっかりと突くことが出来ればクソゲーの始まりです。

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全てを失ってほしい。無になれ。

その後、《すき込み》でドローもロックできればあとは《獣群の呼び声》や《トリスケリオン》等で速やかにゲームを終わらせるだけです。

 

2.サイドボーディング

 このBGランデスがどんなデッキかと言えば、基本的にだいたいのデッキに対して5:5くらいのデッキです。多色デッキであればランデスはより効果的になり、単色デッキであれば《迫害》の効果は絶大になります。アグロデッキであれば象は大きな壁となり、コントロールであればハンデスランデスはやられたくないことの筆頭となるでしょう。

 

しかし、サイド後の後手など《涙の雨》が使いにくいマッチなどもありますし、後述の問題点により優位を覆されやすいのもまた事実です。そのため、相手のデッキにあったサイドボーディングをしっかりと行わなければなりません。

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2ターン目に《涙の雨》が撃てたとして、先手2ターン目にこれを貼られては…。

Case 1.相手がビートダウンの場合

 基本的にはランデスなど打っている暇は無いと考えてください。《涙の雨》は先手後手問わず抜くべきでしょう。ただし、ボードの優位が確立できれば《すき込み》で蓋をするのは非常に有効な手になりますので、1枚か2枚は残しておいていいかもしれません。ではサイドボードから何を入れるべきか?メインボードの《恐怖》、《燻し》と合わせてBGコントロールとして動けるようにしていきます。1/1を多く抱えているデッキ相手ならアドバンテージが取れて、しかも3/3同士の睨み合いにも有効に働く《鋸刃の矢》は必須でしょう。無色であることもポイントが高い。同じく無色の《ボトルのノーム》や空飛ぶバジリスクこと《コカトリス》等をブロッカーとして投入します。《氷の干渉器》も可能な限り入れておきましょう。

 

 対ビートダウンの例

Out

《涙の雨》×4

《すき込み》×4

In

コカトリス》×2

《ボトルのノーム》×2

《氷の干渉器》×2

《鋸刃の矢》×2

 

あくまでも一例で、相手が仮に茶単トロンのようなアーティファクトクリーチャー中心のビートダウン等であれば《恐怖》を《帰化》に入れ替え、ランデスは全部残す様にしてください。無色なので《迫害》も何もしません。

 

Case 2.相手がコントロールの場合

 相手のカラーによって抜くカードが少しだけ異なります。相手が白かった場合、先述の《聖なる場》は警戒しなければいけない一枚です。しかし、《涙の雨》を全て抜くことでその《聖なる場》を完全に腐らせることが出来ます。なのでサイド一戦目は《涙の雨》は抜きましょう。かわりにハンデスの《強迫》とコントロール殺しの《消えないこだま》を投入します。《迫害》などでうまいことハンドを空っぽにしたところに繋げられれば勝ちがグッと近づきます。他にも《聖なるメサ》などの厄介な置物対策に《帰化》は可能な限り取るようにしましょう。

 

対白系コントロールサイド後1戦目の例

Out

《涙の雨》×4

《恐怖》×2

《燻し》×3

In

《消えないこだま》×1

《強迫》×3

帰化》×3

《氷の干渉器》×2

 

サイド後2戦目のサイドボーディングはまた少し変えます。相手のデッキやハンドを見て、もしくは実際に置かれるなどして《聖なる場》の投入が確認できた場合《涙の雨》はそのままサイドアウトしておきましょう。逆に、投入されていないことが確定した場合や先手の場合は戻してください。戻すスロットの確保は除去の枠から効果が薄いものを抜くことで作るのがいいかと思います。

 

白系のコントロールではなかった場合は、ハンデスランデスを中心にして除去の枠をまったく割かないようにしてしまっても問題はないと思います。

 

対非白系コントロールの例

Out

《恐怖》×4

《燻し》×2

In

《消えないこだま》×1

《強迫》×3

《氷の干渉器》×2

 

3.問題点

 旧枠モダンプレイヤーには周知の事実ではありますが、対向2色デッキのマナ基盤はとても貧弱です。2色土地が《ラノワールの荒原》等のペインランドサイクルしかないため、どうしても安定性を欠く《反射池》やダメージの大きい《真鍮の都》に頼ることになります。そこへ更にこのデッキでは《深き闇のエルフ》までもが採用されています。その結果、自傷ダメージが無視できない値になってしまっています。マナを出しているだけで確実に5点近くは持って行かれてしまいます。

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フェッチショック環境と見紛うダメージ量

 次に、マナクリーチャーの大量投入。合計8枚ものマナクリーチャーが投入されていますので、後半に不要牌を重ね引いてしまうなんてザラです。BGというカラー自体が旧枠モダンではフィニッシャー不在により「勝ちきれない」と言われていますが、このデッキはそれに輪をかけて勝ちきれないゲームが多いです。そのため、最後の一押しとして僕は《トリスケリオン》の採用に至りました。不要牌の整理という観点では《愚鈍な自動人形》も今後試してみたいですね。

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くれ

 こういったさまざまな問題を抱えているため、ハマった際は相手に何もさせないレベルのMtGの否定っぷりを見せてくれるのですが、逆に何もできずに負けることもよくあります。往年のプロプレイヤーの言葉通りと言いますか、まあトップメタがランデスまみれだったら、コントロールまみれよりもやりたくないでしょうしローグのポジションに甘んじているくらいがいいのかもしれませんね。使っている僕が言うのも変な話ですが。(勝ちを捨てている訳ではない)

 

 4.おわりに

というわけで、三か月ほど調整を続けてきたBGランデスの案内でした。次回は旧枠モダンPTでの戦績や持ち込んだレシピの改善など、そういった内容になるかと思います。

また、TeamY's様にて、僕の使っているものではありますが最新のレシピを常に公開していますので、デッキテスター機能で一人回しの相手などに是非。

teamys.net

 

それでは!

*1:当日持ち込んだもの