虚無の上澄み

旧枠モダンなど、カジュアルなMtG関係の日記(?)…のはずだったんだけどなあ…。

【旧枠モダン】カウンターバーン解説【あるいはユーロブルーtR】

 お久しぶりです。PT旧モの参加切符を巡りステロイドを狩りまくってから早くも一年経とうとしている訳ですが、今回は最近お気に入りのカウンターバーンのリストの紹介をしようと思います。最後までお付き合いいただければ幸いです。

 

当日の戦績

 

目次

1.リスト、アーキタイプ概要

2.カード解説

3.回し方

4.おわりに

 

1.リスト、アーキタイプ概要

 今回自分が作成したものは非常にオーソドックスな物になります。カウンターで捌き、火力で勝つ。基本に忠実に、いつ引き込んでもプレイアブルなカードで固めてあります。

 

 

文字起こし

Main(60)

Instant(32)

4《火+/Fire+Ice》

4《嘘か真か/Fact or Fiction》

3《雲散霧消/Dissipate》

1《心霊破/Psionic Blast》

2《除外/Exclude》

2《ウルザの激怒/Urza's Rage》

1《ブーメラン/Boomerang》

4《対抗呪文/Counterspell》

4《衝動/Impulse》

3《中略/Syncopate》

4《稲妻/Lightning Bolt

 

Artifact(3)

3《ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Disk》

 

Land(25)

6《島/Island》

2《山/Mountain》

4《真鍮の都/City of Brass》

4《ミシュラの工廠/Mishra's Factory》

1《反射池/Reflecting Pool》

4《フェアリーの集会場/Faerie Conclave》

4《シヴの浅瀬/Shivan Reef》

 

Side(15)

Instant(15)

1《鎮圧/Quash》

1《偏向/Deflection》

2《冬眠/Hibernation》

1《除外/Exclude》

1《ウルザの激怒/Urza's Rage》

2《反論/Gainsay》

2《火葬/Incinerate》

1《いかづち/Thunderbolt》

4《無効/Annul》

 

 カウンターバーンは旧枠モダンでも古くから試されていたデッキで、《渋面の溶岩使い》とその墓地コストとしてガン積みされたフェッチランドが印象的でした。MH1で《ウルザの激怒》や《嘘か真か》を獲得したことで勝ち筋やそこへ至る手段が明確化し、MH2でついに《対抗呪文》と《火+氷》を獲得。これにより序盤の隙がほぼ無くなり、DMUにて獲得した《衝動》によってより柔軟なプレイングを可能にしました。

 

 今回は《ウルザの激怒》をキッカーで唱えることを1つのフィニッシュ手段に据えていますので、土地はやや多めに25枚。《ネビニラルの円盤》の採用でコントロール力も備え、タッチ赤ユーロブルーと言った仕上がりになっています。

 

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2.カード解説

カウンター編

《雲散霧消》

 このフォーマットは何気に墓地利用が強く、取り分け《霊体の先達》や《起源》は1体たりとも墓地にいて欲しくないカードです。そうしたスペルを追放でき、何処にでも当てられる、いつ握っても困りにくいハードカウンターなので採用しています。しかし3マナはやはり重く、ハンドでダブつくと嬉しくないので3枚採用に抑えています。

 

《除外》

 御存知INVブロックきってのクソカードの一角。旧モのクリコマ。クリーチャーばかりかと思いきやその他スペルも環境には多く、意外と腐る場面もあるのでメインでは少な目の2枚採用です。

 

《対抗呪文》

 文句無し、最強のカウンターです。このカードを常に唱えられるように、青マナ2つを立てておくのを忘れずに。たとえ握ってなくとも、あると意識させることが大切です。当然の4枚採用。

 

《中略》

 あんまり強くないXマナを要求するカウンター。このカードの強みは序盤ではほぼ追加の《対抗呪文》になることが1つありますが、この点では、好みで《マナ漏出》にしても良いと思います。もう1つの強みは打ち消して追放すること。特筆して、先手であれば2マナで構えながら相手の2ターン目《獣群の呼び声》を追放できます。前述のように追加の《対抗呪文》としてプレイすることを考慮しての、カードパワーに比すると多目の3枚採用です。

 

ドローソース編

《嘘か真か》

 デッキの上から5枚の内、1番欲しいカードとおまけが最大2枚くらい貰えます。手札を増やす、と言うより必要なカードを探しに行くカードではありますが、上手く意識してハンドを稼ぎたいですね。このカード+αの2アクション以上を用意することが中盤以降のゲームの鍵になります。当然の4枚採用。

 

《衝動》

 このデッキで一番おかしいまである。4マナ浮いてるだけで相手は見えない《対抗呪文》に怯えることになります。中盤はこのカード+αの2アクションを意識して構えましょう。こちらも当然の4枚採用。土地を探しに行くこともなんだかんだ多いです。

初版(VIS)を使う際はライブラリーを切らないように注意!

 

 その他、今回自分は採用を見送りましたが好みで《選択》等を採用するのもアリかと思います。

 

除去編

・《火+氷》

 本家モダンでも見ない日はない強力なと言うか続唱と噛み合った呪文。かつてはレガシーのカナスレでもお馴染みの1枚でしたね。旧枠モダンでもその強力さは変わりません。序盤の盤面掃除から詰めの火力、相手のランドを寝かせての遅延等々…。環境柄見掛けることの多い《真鍮の都》を寝かせられたら儲けもの。基本的には相手の動きを読んで使うことを心掛けたいですが、《氷》のキャントリップでデッキを掘る場面も多いです。こちらも4枚入れない理由がないので4枚。

対象を取って何もせず、その後ドローするパチモン

 

・《心霊破》

 赤い火力が当たらない相手への御守り、兼リーサル火力です。自分への2点ダメージが結構バカに出来ないので序盤からハンドに抱えると悩むことになります。消極的な採用なのでこちらは1枚。

 

・《ウルザの激怒》

 このデッキの一応のフィニッシャーです。非常に重要なのでしっかりと書きますが、このカードはキッカーせずとも打ち消されないので、その点を活かしての素キャストも十分に視野に入ります。ゲーム終盤までに1枚引けていれば大体勝つこともありメインは2枚に留めています。2枚キッカーで投げたらまず相手は死ぬし…。

 

・《ブーメラン》

 こちらも《心霊破》同様の御守り。たまに自分の《ネビニラルの円盤》をバウンスして使い回したりします。こちらも1枚のみ。

 

・《稲妻》

 MtG最強のカードなんじゃないかと思います。このデッキでは序盤はカンスペのための青マナを立てることを意識するので、中盤まではハンドに抱えることになるかと思います。主なターゲットは終盤なら相手プレイヤーのライフですが、中盤は主にカウンターで処理できないミシュラランド、特筆して《樹上の村》がターゲットになります。手なりでマナクリや顔面に打ち込みすぎないように。後手ならラノエルやバッパラをしっかり焼いておきましょう。当たり前ですが4枚採用。

 

・《ネビニラルの円盤》

 火力で触れない物を全部どうにかしてくれます。置いてあるだけで相手が展開を渋るので、先置きしている間にカードを集めに行くプレイングをすることも。ソーサリータイミングでしかキャスト出来ない4マナはこのデッキには重すぎるので3枚に留めています。それでも多いかもしれない。

 

土地編

・《島》

 6枚。特殊土地や《山》を入れたいだけ入れて余ったスロットが6枚だっただけです。

 

・《山》

 1枚は《衝動》や《嘘か真か》で見送っても大丈夫なように、取り敢えずの2枚採用。正直無くても大丈夫な気がする。

 

・《真鍮の都》

 御存知ダメラン。序盤にUU立てることに心血を注いでいるので強気の4枚採用です。

 

・《ミシュラの工廠》

 元祖ミシュラン。入れない理由が思い付かなかったので4枚採用。序盤に撃ち漏らしたウィニー相手には十分なブロッカーになってくれます。攻勢に転じた際のクロックも十分。

 

・《反射池》

 一般的な構築ならこちらを増やして《真鍮の都》を減らすかと思いますが、例えば《反射池》同士でダブったり、《ミシュラの工廠》と《反射池》等の青マナが出ない初手パターンのストレスに耐えきる自信がないので1枚のみです。

 

・《フェアリーの集会場》

 飛んでるミシュラン打たれ弱いのが弱点ですが、土地の枠で飛行クロックを用意できる強力さは言わずもがな。タップインの処理順にだけは注意を。こちらも《ミシュラの工廠》同様4枚の採用です。

 

・《シヴの浅瀬》

 特筆することのない優等生ダメラン。4枚採用。

 

サイド編
《鎮圧》

 周りがマトモなカードばかりなので圧倒的な異物感が漂う。少数ながらも存在する《総帥の召集》や《激動》等の特定のインスタント、ソーサリーをフィニッシュに採用しているデッキに1枚で対抗できる良いカードです。重いしそんなに強いカードではないので1枚のみ。

 

・《偏向》

 相手も《ウルザの激怒》を採用してるなら覇王翔吼拳を使わざるを得ないのではないか、くらいの気持ちで1枚。

 

・《冬眠》

 相手が何体象を並べようが関係ない、旧モの青定番のサイドカード。メインから厚めにビートダウンを見据えているので取り敢えずの2枚。

 

《除外》《ウルザの激怒》

 サイドから水増しする枠。各1枚。

 

《反論》

 相手とのカウンター合戦に負けるのを避けるために2枚投入。《緊急阻止》《禁制》等と比較しましたが、反論は安定して《神秘の蛇》や《稲妻の天使》を消せることを評価しました。

 

・《火葬》

 メインだと処理できない再生持ちを処理するために2枚。《リバー・ボア》対策と言うよりは、概ね殺しきれる《よじれた嫌悪者》対策。

 

・《いかづち》

 《稲妻の天使》が憎いので1枚。最悪本体火力になるとは言え、正直当たる相手が少ないので別なカードをオススメします

 

《無効》

 相手の先手《防御の光網》を防ぐために4枚です。極端なメタカードに思えますが、旧モは置物が強い環境なので案外打ち所には困りません

 

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3.回し方

 特筆することでもないとは思いますが、常にUUを立てることでカウンターを相手に意識させ、マナを伸ばし、各ターンにカウンターやドローで2アクション以上取ることでゲームメイクしていきます。

 

 主な弱点としては、盤面を取り返す手段が《ネビニラルの円盤》に限られることがまず挙げられます。相手の《聖なるメサ》や《包囲攻撃の司令官》が十分に機能してしまった場合ほぼ負けです。相手のデッキにそれらが入っているようなら、カウンターをしっかり温存しておきましょう。

 

 また、《稲妻》の項目でも触れた通りカウンターをすり抜けるクロックであるミシュランの処理にも苦慮することになります。火力も最低限は握っておくことを心掛けたいですね。と言うより、引いたとしても積極的にプレイする必要も理由も無いです。

 

 一方で《衝動》と《嘘か真か》の存在から適切な対処札にアクセスしやすい構築になっていることもあり、特にサイド後は理想的なゲーム展開に持ち込みやすいかと思います。メインも受け自体は広く見ていますので、明確に不利なマッチアップは早々無い、と言うのが私見です。精々が微不利。

 

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4.おわりに

 先日の大会では《激動》に《鎮圧》を、《稲妻の天使》には《いかづち》をプレイしたりと、サイドゲームだけ見ても酷いマジレス具合のゲームを連発しました。メイン戦でも相手の行動一つ一つを丁寧に潰したりと余りにも御都合ドローが過ぎるんじゃないかとも思いましたが、そんな御都合プレイを可能にするだけのポテンシャルを秘めたデッキなのではないか?と言うのが現状の所感です。

 

 INVや7EDのカードが多目なあの頃感も抜群なこのデッキ、これから旧枠モダンをはじめてみたい!そんな方の参考に少しでもなれば幸いです。

 

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