【旧枠モダン】サイドイベント開催目前!事前準備号
早いもので気が付けば七月ももう終わり、八月になろうとしています。八月になれば?そう、MF千葉が開催されますね。本戦に出場する人や、ブースを回って買い物をする人にトレードに励む人。目的はそれぞれあると思いますが、僕はやっぱりサイドイベント!今回はなんと、旧枠モダンが四回もあるんですよ四回も!四回!?何が運営にそうさせるんだ!??不気味だよ流石に!!?
せっかく大会に出るわけですから、情報は少しでも欲しいですよね?と言う訳で、今回は今の旧枠モダンのトップメタに位置するTier1のデッキを振り返りつつ、意識すべきポイントをまとめてみたいと思います。サイドのみならず、メインの方針を定めるのに役立てば何よりです。もちろん、組むデッキを決めるのにも。ただ、具体的にアーキタイプを取り上げて有利か不利かを書き出すとキリがないので今回は控えます。ご勘弁を。
目次
1.Tier1デッキ雑語り
まずは「そもそも何がTier1に位置するのか?」から始めましょう。モダンホライゾン以前であればゴブリンに青白コントロール、そしてステロイドと三つを挙げていたと思います。
しかしそれは過去のこと、今はもう令和なのです。*1モダンホライゾンと基本セット2020で41種もの追加がありました。その影響は先日の第七回GPのメタゲームに大きく現れ、ゴブリンが少ないのはプレイヤーの気質の問題としても、人気だったステロイドはまさかの消滅。その一方で《起源》をメインに据えたコントロールデッキの大躍進と言う形に。昨年九月のリーススレショの活躍を思い出しますね。
今、第七回GPを踏まえた上でTier1デッキを選ぶとすれば、以下の四つとなるでしょう。
ゴブリン
旧枠モダンにおける部族デッキの代表格。レガシークラスのカードが顔を並べる、旧枠モダンきってのアグロデッキでもあります。
起源コントロール
カウンターを擁さないコントロールは旧枠モダンでは今までは希な存在でした。しかし、《起源》を獲得した今ではTier1として環境で存在感を発揮することに。
青白コントロール
旧枠モダンにおける完成されたパーミッション。その地力は変わらずも、《起源》コントロールの出現で戦い方を考えざるを得なくなってきたようです。
青白ビートダウン
《サルタリーの僧侶》をはじめとした優秀なウィニーに加え、《金切るときの声》を得た白いビートダウン。《翻弄する魔道士》や各種カウンターが加わり、非常に対処しにくいデッキです。
今回はこれらのデッキを一つ一つ紐解いていきたいと思います。
2.ゴブリン
早速、ゴブリンから見ていきましょう!成立自体は旧枠モダン初期と古いながら、最近も多くのカードが追加されました。ドミナリアでは《ゴブリンの戦長》、モダンホライゾンで《ゴブリンの女看守》、そしてM20の《ゴブリンの首謀者》…。もしも!もしもここに《ゴブリンの従僕》と《霊気の薬瓶》が加わったらそのまんまレガシーのデッキになりそうですよね。*2
レガシークラスのカードが名を連ねる一方、もっとも警戒すべきは《ゴブリンの手投げ弾》でしょう。旧枠モダンで唐突に飛び出す5点火力は、とても無視できるものではありません。優秀な火力である《稲妻》等も当然使えますから、戦闘だけを警戒すればいいと言う訳ではないのが中々厄介なところです。
あらためて、旧枠モダンにおけるゴブリンの強い動きをまとめましょう。
・《ゴブリンの群衆追い》による高い打点
・《ゴブリンの女看守》によるサーチ
・《ゴブリンの首謀者》でのリソース回復
・《稲妻》をはじめとした優秀な火力
・多用途である《ゴブリンの手投げ弾》の存在
・《包囲攻撃の司令官》の存在による詰める性能の高さ
ロードである《ゴブリンの王》もいるのですが、それ以外のカードにスロットを割くことが多いため、最近では女看守でのサーチ用に数枚の採用となることが多いようです。クリーチャー除去として《武器商人》を採用する型も出てきました。サーチ出来ることに加えて、首謀者でリソースを回復しやすくなったことが大きいでしょう。
そんなゴブリンにどう勝つのかですが、デッキやカラー毎に多少の差はありますが基本的にはライフを詰めることしか出来ない点を攻めることになります。それと、基本的には手投げ弾への対処は難しいと割り切りましょう。どれだけケアしてもあのカードは一方的にテンポを稼いできますからね、くれぐれも無理に打ち消そうと構えたりしないように。
ゴブリンよりも遅いデッキの方が多いのは確かですが、だいたいのビートダウンはゴブリンよりも器用なことが多いですよね。如何にして自らのライフを守りつつゴブリンのリソースを削るのか、そこを考えていきましょう。《ヴェクの聖騎士》や《リバー・ボア》の様なアタッカーは乗り越えにくいブロッカーにもなりますし、《墓所のネズミ》は扱えるデッキこそ限られますが、ゴブリン側のライフとリソースを同時に狙えます。
じゃあコントロールはどうするのか?首謀者の加入によって安定性を高めたタイプが出ることがコントロールにとって追い風となるのではないかと考えられます。従来のタイプに比べて首謀者によるリソース回復に費やすターンが発生しますから、その分速度が落ちるのではと言うことですね。勿論首謀者自体も女看守でサーチできますし、更には首謀者を全く採用せず従来の様な速攻に専念する可能性もあるので油断は出来ませんが…。しっかりと、相手の出方を見極めなければなりませんね。コントロールからするとやりにくい相手と言うのは変わらないでしょう。ただし、白を擁するのなら《翼の破片》と言う対ゴブリンにとても効果的なカードが追加されましたから、そこまで絶望的と言うことは無さそうです。《花の壁》等のブロッカーも武器商人で除去される可能性は残りますが、クロックを止めた上で相手のゴブリンを少なくとも一体は削れますからそれで十分と考えましょう。
総じて、速攻デッキとして完成度の高いゴブリンデッキではありますが旧枠モダンにおいては他フォーマット程の器用さはまだ見せていないのが救い、でしょうかね?緑をタッチしての《帰化》等、サイドボードにも苦心しているのは確かです。もっとも、多くのデッキに有利がつくためサイドそのものを持て余している可能性も否定できませんが…。リソースを如何にして削るか、その方針をハッキリさせさえすればどの様なデッキでも勝てない相手ではないと思います。狭いカードプールですが、きっと有効打が見付かるはずです。
3.《起源》コントロール
モダンホライゾン後でもっとも輝いているデッキ、それはもしかしなくてもこれでしょう。モダンホライゾンで追加された《起源》はその前評判通り、尽きることのないリソースでロングゲームを制してきました。
あまりにも多様なタイプが組まれているので、基本的な《起源》コントロールの根幹に関して早速。
・《クローサの大牙獣》により多色化が容易
・《花の壁》をはじめとした優秀な壁クリーチャーから来る高い対ビートダウン性能
・上記二種をはじめとしたリソースを稼げる生物を使い回せる《起源》の存在
まずはこの三点です。花の壁、《根の壁》等のブロッカーでテンポとリソースを稼ぎ、大牙獣でアドバンテージを稼ぎ…。《神の怒り》等の全体除去で場を整えたりしつつ、後は起源で諸々を使い回していくだけです。よく議論されるのがどの様にして起源を墓地に送るのかですが、普通に4/4のサイズが旧枠モダンにおいては脅威なので戦場に送り込まれる場面も多々あります。戦場から追放する除去も《今わの際》しかないのも後押しする要素でしょう。除去しにくい4/4は普通にヤバイです。墓地に送る手段も皆無と言う訳ではなく《嵐の束縛》や《安らぎ》等のハンドコストに充ててもヨシ、《根囲い》のラッキーに賭けてもいいです。
ここまでだとイマイチ強さを理解していただけないかもしれませんが、こと旧枠モダンにおいてタフネス4以上がズラズラ並ぶのはぶっちゃけ異常事態です。今までもたまに《種子生まれの詩神》をメインに据えたデッキでは見られた光景ではありますが。*3戦場を膠着させる手段の豊富さとアドバンテージ確保に優れる点が組合わさり、一度ペースを握られると挽回するのは困難な程のコントロール力を発揮します。
クローサの大牙獣の存在もあり文字通り色々な型があるわけですが、各色からどの様なカードが足されているのか。次はそれを紐解いていきましょう。
白
全体除去である《神の怒り》を用いるためにメインカラーの二色目に選ばれることが多いです。《エラダムリーの呼び声》によるサーチもクリーチャーを使い回せる《起源》と相性が良く、墓地が肥えやすい性質から《秘教の処罰者》は良いフィニッシャーとなることでしょう。《祖神に選ばれし者》での大量回復も魅力的。《安らぎ》で能動的に《起源》を墓地に送れるのも高得点。
青
《嘘か真か》が使える、それだけでもう十分だと思います。だいたいの場合、青は《嘘か真か》のためだけにタッチされる様ですが、二色目に選んだ場合は《神秘の蛇》が良い相方となってくれるハズです。中盤以降の脅威をカウンターで抑えるタイプなら、三色目以降はなるべく控えた方が良さそうです。
黒
現状、二色目に選ぶ人がもっとも少ないだろう色です。ただ、《よじれた嫌悪者》と言う《クローサの大牙獣》より除去耐性に優れたサイクリング生物をすんなり採用できるのは見過ごせないポイントです。二色目に赤を選んだ上で三色目以降として使う場合、《終止》と《虚空》の二種の優秀な除去を扱えるようになります。他だと、《ゾンビの横行》で《起源》を捨てられますが、そこまでしたいかと言うと微妙。
赤
多種多様な火力が扱えるのが大きいです。《ウルザの激怒》や《ボガーダンの鎚》はマナが伸びやすい性質もあり、フィニッシュ手段としても申し分ないでしょう。《無政府主義者》で各種ソーサリーを使い回したり、《なだれ乗り》でランデスし続けたり。そして詰めの一枚になる《包囲攻撃の司令官》と生物も粒揃い。白と並ぶ二色目の有力候補です。ソーサリーを多く使う場合は《猛烈に食うもの》を採用するのも面白いですね。《ゴブリンの太守、スクイー》と《嵐の束縛》のスクイーバインドパッケージも魅力的な選択肢です。
緑
一色目ではありますが、あらためて緑の相性のいいカードもまとめておきましょう。前述の各種壁、大牙獣。《胞子カエル》や《スパイクの飼育係》を使い回せれば非常にいやらしく立ち回れますし、前者は対処されなければ戦闘では死ななくなります。《不屈の自然》をはじめとした各種ランプカードも候補になるでしょう。そして忘れちゃいけないのが、お馴染み《獣群の呼び声》。他だと、《種子生まれの詩神》との組み合わせも悪くなさそうです。
アーティファクト
アーティファクトだと《トリスケリオン》なんかが最有力候補でしょうか。コントロールですから、《氷の干渉器》も採用を検討して良いかもしれませんね。特別相性がいいカードと言うのはあんまり無いんですが、コントロール戦術を後押しするカードは少なくないですから思わぬシナジーが眠っている、かも。白を足している場合、《宝捜し》で回収し続けることが出来るのも一つの利点?
さて、この一節を読んでいただければ分かる通り、起源コントロールとひとまとめにしたものの全くその方向性はバラバラでして。カラーによって起源への依存度もマチマチなのですが、共通して墓地対策が有効なのは変わりません。それぞれどれくらい有効なのか?を軽くまとめてみました。
白
墓地と密接に関わるカードやコンボが一定数あり、白と言う色がそもそもリソースを稼ぐことを不得手としています。なので墓地への依存度はかなり高めと考えていいと思います。墓地対策は非常に有効になりますが、マナを伸ばして《怒りの天使アクローマ》を出すと言うプランも警戒しておきましょう。
青
青が二色目の場合《起源》にはあまり依存していないと思うんですよね。リソース確保手段の一つ、それくらいの認識で問題ないとは思いますが対策できるのならばしっかりと墓地対策をしておきましょう。《嘘か真か》タッチくらいならば他のカラーで判断を。
黒
そもそもデータがないに等しいので今回はパス!すみません。
赤
能動的に墓地に送れる生物の多さから、《起源》は放ってはおけません。使いまわせる火力も多いですから、白同様確固たる意志で墓地対策をしておきましょう。《ウルザの激怒》キッカーには注意!
白と赤がメインで使われているなら、十分な墓地対策を取ることをオススメします。緑だけでも胞子カエルとのコンボがあるので、他の色なら一切しなくても良いと言う訳ではないんですけどね、念のため。
兎にも角にも、まずは墓地対策を。殴ることを考えるデッキならば、とにかく、壁を抜けるクロックを考えます。パワー4以上、可能ならば5以上のアタッカーを作るのも一つの手ですし、フライヤーやシャドー、土地渡り等も現実的な手段でしょうか。他にもスーパートランプルや《巨大戦車》をサイドから放り投げるのも手。僕は《寄せ餌》を試していますが、これも悪く無さそうです。コントロールデッキならば、リソース面で負けないことを意識してください。よりシビアに墓地対策を心がけた方がよいでしょう。もしくは、《未来予知》を採用する等でより多くのリソースを獲得できる様にするのも一つの手。
今は壁を中心とした物が大多数ですが、いずれは全く新しいタイプが出てくるかもしれません。今後の研究にも注目です。
4.青白コントロール
旧枠モダンでパーミッションと言えば?誰もがまず青白コントロールと答えるでしょう。《嘘か真か》の獲得でその地位を磐石のものとしたかに見えましたが、《起源》コントロールのリソースに押されてか、はたまたその他ビートダウンの打点を捌ききれなかったのか。全盛期ほどの勢いはありませんが、それでもまだまだ脅威的なデッキです。
ぶっちゃけ、旧枠モダンの青はそんなに強くない、もとい強くはなかったんですよ。これは本当です。白がとにかく何もかもを否定するようなカードまみれで、それと青のカウンターが合わさるから強い、これがまず旧枠モダンの青白コントロールの基本的な成り立ちと思ってください。アンチ性能の高い各種白のカードを青のカウンターで支えている。青の要素をバッサリ切った白単コントロールが結果を残せるレベルですから、白いカード群のヤバさはそれで理解していただけると思います。青が強くなかった、としたのはやっぱり《嘘か真か》の加入が大きいです。それでもまだ、青単色デッキは結果を残せてはいないんですけどね。
前置きは程々にして何が強いのかに触れて行きたいのですが、ハッキリ言うと飛び抜けて強いカードってものが無いんですよ。何を止めれば良いと言うわけではないのはパーミッション系のコントロールらしいと言えばとてもらしいですね。単に僕が相手をするのが苦手なだけなのは否定できませんが…。
とりあえず、基本的なアドバンテージ獲得手段から見てみましょう。
・《神の怒り》と《翼の破片》の二種の除去
・《嘘か真か》や《未来予知》による堅実ななリソースの確保
・《聖なるメサ》による妨害しにくいクロック
・そしてそれらを支える《吸収》等各種カウンター
こんなところでしょうか。基本的には序盤はマナを整えることに専念しつつ《選択》等で必要なカードにリーチしていき、相手が殴るデッキなら土地が揃い次第《神の怒り》で場を整え、以降はカウンターで身を守る。理想的な展開が出来なくとも《新たな信仰》や《吸収》によるライフ回復もありますから、かなり強固な対ビートダウン性能を発揮できます。《精油の壁》を搭載するタイプもあるようですね。コントロールのミラーマッチとなればまた違った展開になるとは思いますが、土地を伸ばして構えてと言う定石は旧枠モダンでも変わりありません。
そんな青白コントロール、実際何に弱いのかと言えば《樹上の村》です。神の怒りで捌けない打点には《翼の破片》と言う回答を得ましたが、複数枚で順に一体ずつ殴れば非常にやりにくいことでしょう。多少の打点不足を感じるかもしれませんが、他のミシュランでも有効と言えるでしょう。他にも《獣群の呼び声》のフラッシュバックは頭痛の種、《雲散霧消》だけでなく人によっては《中略》まで採用することもあるくらい警戒されています。他にもゴブリンや各種アグロの速度には必ずしも間に合うわけではありません。とにかく、神の怒りで流される前につぎ込めるリソースは可能な限りつぎ込んでおきましょう。特に《巨大化》などのバットリは温存せず、ガンガン使うこと。勿論全体除去から立て直せるようにはしておくこと。
コントロールミラーとなる場合は、如何により多くのリソースを稼ぐかが鍵です。《起源》系ならばそれはそう難しいことではないですが、未来予知にだけは細心の注意を。積極的にライフを削ることも不得手ですから、ライブラリーアウトを狙うのも有効です。ただ、それは相手も同じですから、《フェルドンの杖》や《ガイアの祝福》などのライブラリー修復を採用した上で狙うのがいいかと思います。
手強いデッキですが、必ず付け入る隙はあります。なんだかんだ引きに左右されますからね。ただ、やっぱり対処を迫るようなデッキの方が青白コンには勝ちやすいかなあとは。
5.青白ビートダウン
優秀なウィニーを多く擁することから、以前からもちょくちょく白ウィニーは組まれてきました。白コントロール同様詰みが突如発生するデッキですから、白らしくリソース確保手段が乏しいことを除けばそこそこ戦えるデッキではありました。そこへ来てのモダンホライゾン!従来の優秀な白ウィニーを存分に活かせる《金切るときの声》が再録。超がつくレベルの強化です。その中でも、青を足して対応力を増したり、アドバンテージ確保をしやすくした物が主流となりました。
さて、期待のニューフェイスである青白ビートダウンですが、所謂クロックパーミッションとはまた違った形を取っています。勿論最低限のカウンターは用いるのですが、基本的には《翻弄する魔道士》で致命打となる様なカードを縛ることで戦場の有利を維持します。従来の白ウィニーが苦手とした《栄光の頌歌》をコントロールしていない時の象トークンへの対処も、《大クラゲ》を獲得したことでかなり改善されました。そして、リソースの確保には当然《嘘か真か》が。
そう言った青の要素が増えた分、白単コントロールの様な相手を詰ませる手段は減る傾向に。除去として《最下層民》が飛んでくることは多々あるでしょうが、メインから《革命家チョー=マノ》を使われると言うことはまずないでしょう。前述の様にビートダウンとしての堅実さは大きく延びているので、そもそも不要なのではと思います。
あらためて、青白ビートのどこが強いのかをまとめておきましょう。
・《サルタリーの僧侶》や《ヴェクの聖騎士》をはじめとした除去に強い優秀なクロック
・《大クラゲ》や《翻弄する魔道士》で稼げる大きなテンポアドバンテージ
・《栄光の頌歌》と特筆して相性がよくブロックされにくい《金切るときの声》による横並び
・《嘘か真か》により乏しかったリソース確保能力の改善
こんなところですかね。ただでさえピン除去の当てにくい白のウィニーがピキュラとあわさることで全除去からも守られる形に。ハッキリ言うと非常にやりにくいデッキです。その上でしっかりとクロックもあるので後手に回った隙に仕留められてしまいます。また、《金切るときの声》はブロッカーとして考えても驚異的な性能です。
じゃあどうすれば良いのか?まずハッキリ言うと、赤いそれも赤単色に近いデッキはかなり相性が悪いです。こればっかりはしょうがないです本当に。メインからプロテクション赤がガン積みですからね、余程あちらの引きが悪くない限りまずクロックを止められないでしょう。勝つには相手のクロックより早く、かつピキュラに止められていない火力で焼ききること、それくらいしかないですマジで。最下層民?握手して次!
他のカラーはどうかと言うと、ビートダウンデッキだとピキュラがどれくらい刺さるかなんですよね。二枚くらいハンドで腐ると基本的には負けます。クロックで一度後手に回れば、挽回は困難です。特に緑は《獣群の呼び声》を指定されるだけで大損害なんですよ。カード一枚で八枚分腐ってしまう、そう最悪の場合なら1:8交換されます。指定されること自体は希なのですが、サイドで思い切って抜くのはアリです。ピキュラの縛り抜けて、如何に相手よりもクロックを伸ばすのか。考えること自体は対ゴブリンとそこまで大きくは変わらないんですけど、何をするにもピキュラの存在を念頭に置いてください。
コントロールも同様です。ピキュラで簡単に止まらぬよう、複数種類の除去の採用をオススメします。1:多交換の取れるカードを止められてしまえばそこからはもうジリ貧になりますが、一度でも場を掃除できれば以後はカウンターを適宜当てればなんとかなるとは思います。展開してから攻撃、と言うことも基本的にはしませんから《翼の破片》のストーム稼ぎも自分でしなくてはならないので注意。
ここまで、とにかくピキュラがヤバイみたいな誤解を招いてしまっているかもしれませんがそもそも多くのデッキからして白ウィニー自体がヤバイデッキなんですよね。あらゆる妨害をはね除けて殴ってきますから、対処するにも一苦労です。全てをどうにかしようとせず、対処できるものにだけ対処をする割り切りも重要です。
6.まとめ
無駄に長文になってしまいましたから、既にどう対処するのか曖昧になってきていることと思います。ここで簡単なおさらいをしておきましょう!
ゴブリン
如何にしてライフを守るか、つまりゴブリン側のクロックとなるリソースを削るのかを考えること。《ゴブリンの手投げ弾》は警戒すればするほど思うツボ、割り切るべき点です。《ゴブリンの首謀者》でのリソース回復があるとは言え、それだけこちらの命が延びたと考えましょう。言い忘れてましたが、《ゴブリンの戦長》は最優先で除去を!
《起源》コントロール
並び立つ壁をどう抜けるのか?ビートダウンならばまずはそこが課題に。コントロールならばより多くのリソースが稼げるかがポイント。どんなタイプだろうと、墓地対策を怠れば必ずリソースで巻き返されます。最低限の墓地対策をした上で、そこを考えること。もし白や赤が占める割合が多いなら、墓地対策は最低限で済まさず、キープ基準に加えるくらいの気持ちで。
青白コントロール
ビートダウンならば《神の怒り》をどう受け止めるのかが鍵。打たれる前にリソースをつぎ込めるだけつぎ込んで、打たれてしまっても素早くミシュラン等で攻めきれる様にするのが一つ。勿論、削りきれるなら削りきっちゃいましょう。削りきれそうにないなら、リソースを回復する手段自体はちゃんと残しておくこと。コントロール同士ならば、リソースの量が物を言いますがLOにだけは注意!勿論、積極的に狙うのもアリ!
青白ビートダウン
どんなデッキで相手をするにしても、全てを対処しようとすればドツボにハマります。出来ることだけやりましょう、とにかく割り切りが大事です。《栄光の頌歌》と《金切るときの声》の爆発力は確かにすさまじい物ですが、そこを除けば緩やかなビートダウン。自分のデッキからして何が一番まずいのかをしっかりと把握し、可能な範囲でクロック、リソースを削っていきましょう。
当たり障りのない話になってきた感じはありますが、旧枠モダンだって立派なMtG。そういうものなんじゃないかと思います。
とりあえずTier1の解説とそのメタり方に関して長々と個人的な認識を書きましたが、これらはあくまでもGPのメタゲームに依存した物です。MFで行われるサイドイベントでは全く違ったメタゲームになる可能性もまだまだあります。特にステロイドはノーマークではいられないデッキの一つでしょう。開催まであと数日ではありますが、各自思い思いのデッキを持ってきていただければと思います。
では、MF千葉にてお会いしましょう!